2007年06月30日

あなたもご家族も食べているミートボールは大丈夫ですか?

このブログの目的は、おもに経営者とその家族の健康管理や「命もうけ」に役立つような目からウロコの情報や発想を、わかりやすくお伝えし、文字どおり「命をもうける」知恵を養っていただくことです。

また、あいだが空いてしまい、たいへん失礼しました。

つい最近、北海道の食肉製造加工会社のミートホープが、表示してある牛ミンチ以外の肉を混ぜたりしていた事実が発覚し、大きな問題になったところですね。

その後の調査で、国産と表示してある牛ひき肉に外国産の牛肉を混ぜたり、さらには、牛肉以外の豚やラム肉を混ぜた肉を牛粗ひき肉として販売しているなど、およそ24年前から、社長自らの意向で、そういう表示外肉の混入や産地偽装、さらには賞味期限改ざんなど、あたりまえのようにやってきた事実があきらかになりました。

ようするに、「コストを下げるためには、他のものを混ぜて牛ミンチとうたって売ったって、どうせわかりっこない。それくらいやらなきゃ、儲けを出せないよ。」と、いったところが本音なのでしょう。こういう生産者の理屈で、どうせわかりゃしないと、24年ごまかしてきたわけですね。

私は、人は安きに流れやすいですから、こういうことは、おそらく他の食品製造加工会社もだまってやっているような気がしますし、あくまで氷山の一角だと思います。

生産者の側の理屈だと、コスト削減で、少しでも儲けを増やすためにも、「ちょっとぐらいいいだろう、どうせわかりゃしない」と思って経済効率ばかりを念頭に置いていると、どんどんエスカレートしてこうなるわけです。

表示どおりの肉と思い込んで、肉を仕入れ、コロッケなどの加工食品をつくってきた「加ト吉」などもえらい被害を被ったわけですね。全品回収しなければならないですから。

こういうのは本当に氷山の一角です。こういうことが、日常、あたりまえのようにおぼえておいてくださいね。

ところで、読者の皆さんは、コーヒーを飲まれる方も多いんじゃないかと思いますが、そのとき、店にたいてい用意されている「コーヒーフレッシュ」を入れて飲まれる方も多いでしょうね。

さて、その「コーヒーフレッシュ」は、一体何でできていると思いますか?

たいていの人は、ミルクとか生クリームが原料だと思われるのではないでしょうか?

いいえ、実は、「コーヒーフレッシュ」には、ミルク一滴、生クリーム一滴たりと使われていません。

植物油に水を混ぜ、添加物で白く濁らせ、ミルク風に人工的に仕立てたものが、あの「コーヒーフレッシュ」の正体です。つまり、ミルクやクリームに見せかけた、まったくのニセモノなんです。

植物油を使うことで、実際の牛乳や生クリームを使うより、はるかにコストを安く作れる。だから、コーヒー店などで「使い放題」にできるわけです。

普通、植物油と水は混ざりませんから、そこに乳化剤を入れると、たちまち油と水が混ざって、あたかもミルクのように白く乳化するわけです。

コーヒーフレッシュの原材料を列挙すると、「植物油脂」、「カゼインナトリウム」、「加工でんぷん」、「グリセリン脂肪酸エステル」、「増粘多糖類」、「pH調製剤」と一括表示される「クエン酸」「クエン酸ナトリウム」、カラメル色素、香料(ミルクフレーバー)であり、まさしく、「牛乳」や「生クリーム」は一滴たりと使われていないのです。製品によって内容に若干の違いはあるようですが。

驚きですね。

この事実を知り、私は、すぐに「コーヒーフレッシュ」をコーヒーに入れるのをやめました。

だって、クリームもどきの人工添加物のかたまりなんて、口にしたくないじゃないですか。

皆さん、ご存知でしたか?このことを?

ここで、あらためて皆さんに質問します。

皆さんご自身もご家族も食べている「ミートボール」は大丈夫ですか?

実は、この質問をするには、深いわけがあります。

読み進めていくうちに、その意味がおわかりになると思います。

この5月に、私も長年活動に関わってきた日本ホリスティック医学協会の名古屋支部が主催して、食品ジャーナリストの安部 司 氏を招いての特別講演とシンポジウムが、名古屋でありました。

私は、かねてより、安部氏の話は聴きたいと思っておりましたので、この講演会のために東京から名古屋まで出かけていきました。

というのは、安部 司 氏は、元は、バリバリの食品添加物の開発者件トップセールスマンであった方で、現場から、われわれが知らず知らずのうちに安心して口にしている市販の食品の裏事情を現場から知り尽くしている人だからです。

その安部氏が、食品添加物の神様とまで、食品業界で評価されながら、キッパリその仕事をやめる決断をするには、それなりの事情があったようです。

安部氏は、化学を大学で専攻されていますから、化学物質についての専門的な知識にも精通している人です。

さて、皆さんは、私たちは、1日に平均どれくらいの添加物をいつのまにか口にしていると思われますか? また、それは1年でどれだけの添加物を摂ることになる想像がつきますか?

正解は、1日に平均10グラム。10ミリグラムじゃないですよ。10グラム。

年間で、なんと4キロになるそうです。(ただし、英国BBCの、ある女性ジャーナストによりますと、先進諸国では、1年に7キロという説もあるようですが。)


それもいつのまにかそれだけの食品添加物としての化学物質を摂っていることになるわけです。驚きですね。

安部氏は、食品添加物の神様と呼ばれたくらいですから、会場の机に用意した数十種類もの添加物を、サッサッと手際よく混ぜて、あっとうまに、誰がなめてみても、「とんこつのスープ」にしか思えない味をその場で作るのもお手のものです。「とんこつ」など一切使いません。そういうものがインスタント食品などであたりまえに平気で使われている。誰もそういう事実を知りません。

たしか彼によれば、現在、1500種類以上の食品添加物が使われているそうです。

添加物は、まさに魔法の粉で、暗い土色のタラコの現物が、一晩、添加物の液に漬けておくと、たちまち赤ちゃんの肌のようなぷりぷりのタラコに変身してしまうといいます。

「とんこつ」なしで、「とんこつスープ」を見事に作ってしまったり、古びた色の悪いタラコを、たちまちきれいで色鮮やかなタラコに変身させてしまう魔法の粉。

そういう添加物は、「食品を長持ちさせる」「色彩を美しく仕上げる」「品質の向上させる」「味をよくする」「生産コストを下げる」などという、生産者から見ても、消費者から見ても、非常に便利でよさそうな利点がありますが、その光の背後には、たとえ合法な添加物であっても、人体に対しての害悪や毒性、さらには、添加物が食卓を崩壊させる、という闇の部分は、便利さと経済効率優先のまえに、ほとんどかえりみられていないのが現状のようです。

安部氏が、食品添加物の神様とすらいわれたのに、なぜ、キッパリ足を洗ってしまったか、といえば、実は、その大きなきっかけは、彼が添加物で開発したゼッタイの自信作ともいえるミートボールにあります。

そのミートボールは、あるメーカーが安く大量に仕入れた「端肉」(牛の骨から削り取る、肉とはいえない部分。元の状態では、形はドロドロで、水っぽいし、味もなく、ミンチにもならないもので、現在は、ペットフードに利用されているもの)を使って、何か作れないか、とい依頼で、安部氏が開発したものです。

彼は、このどうしようもないとても食べれないシロモノに、卵を産まなくなったくたびれた鶏のミンチ肉を加え、さらに増量し、さらに、「組織状大豆たんぱく」を加え、味付けは、「ビーフエキス」と「化学調味料」を大量に使用。さらに「ラード」「加工でんぷん」「結着剤」「乳化剤」「着色料」「保存料」「ph調整剤」「酸化防止剤」をうまく加えて、ミートボールを作ってしまいます。

コストを抑えるために、市販のソースやケチャップは使わず、「氷酢酸」を薄めて「カラメル」で黒く色をつけたものに「化学調味料」を加えてソースもどき」を作り、ケチャップも「着色料」「酸味料」「増粘多糖類」をうまく調合して、「ケチャップもどき」も作ります。


本来なら、産業廃棄物となるべきクズ肉を、彼が「魔法の粉」である添加物を大量に投入して、舌においしい「食品」に仕立て上げたわけです。

このミートボールは、スーパーでも売値が1パック100円弱。安い!あまりにお買い得な価格!

笑いが止まらないほどの大ヒット商品となり、そのメーカーは、この商品だけでビルが建ったといわれるほどだったそうです。

ようするに、およそ30種類もの添加物を加えて作った「添加物のかたまり」のもうけでビルが建つほどだったわけです。

生産者の視点にたった、苦心の末での工夫の結果ともいえるこの「ミートボール」は、開発者の彼にとって誇りだったそうです。

ところが、ある日、猛烈サラリーマンのせめての家族へのサービスとして、3歳になる娘さんの誕生日には、早々に会社から帰宅して、めずらしく家族みんなで食卓を囲み、お祝いすることにしたようです。

食卓にはご馳走が並び、そのなかには、ミートボールの皿もあったようです。何気なく、それをひとつつまんで口に放り込んだとたん、彼の心は凍りつき、血の気が引いてしまいます。

なんと、そのミートボールは、彼が添加物を大量に使って開発した自信作のミートボールそのものだったのです!

安部氏は添加物のプロなので、食品にまじっている100種類ほどの添加物を、瞬時に舌で識別できます。

安部氏の奥さんによれば、有名な大手メーカーのものだから安全だと思って安心して買っており、ふだんから子どもたちが好きで取り合いになるくらいとのこと。

安部氏は、真っ青になって、あわてて、「これは食べちゃいかん!」とミートボールの皿を両手で覆ってしまい、胸がつぶれるような思いをしたといいます。

廃物同然のクズ肉に大量の添加物を投入して作ったミートボールを、わが子が大よろこびで食べていたという現実。

「ポリリン酸ナトリウム」「グリセリン脂肪酸エステル」「リン酸カルシウム」「赤色2号」「赤色3号」「赤色102号」「ソルビン酸」「カラメル色素」などのあふれるような添加物を、自分の愛する子どもたちが平気で摂取していたという事実。

そのとき、安部氏は、いままで「生産者」と「販売者」の立場でしかものを見ていなかった自分のあさはかさを知り、自分の家族も、また「消費者」であった現実を思い知らされます。

とにかく、親として、自分が開発したこのミートボールは、自分の子どもたちにはゼッタイに食べてほしくないものである、ことを思い知った安部氏は、夜も眠れぬほど、悩み苦しみ自問自答したあげく、きっぱりと、添加物の会社をやめる決心をしたといいます。

へたをすると人を殺傷する軍事産業と同じで、人を殺傷して、懐をこやす死の商人と同じように思えてきて、このままでは畳で死ねないと思いつめたそうです。

でも、いわゆる会社人間のほとんどは、「でも、食っていくためにはしかたがない…」といいわけし、保身をはかり、臭いものにふたをして、知らぬふりをするのではないでしょうか。現実には、そういうケースがほとんどといっていいでしょう。それが、多くのサラリーマンの世界です。

この点で、さすが将来の会社役員として確実に出世したに違いない安部氏の、自分をごまかさない勇気と決意と実行力は、たいしたものだと思います。サラリーマンには、なかなかできることではありません。彼は、自分の保身のために、嘘はつけなかったわけです。

それ以来彼は、このような食品の裏側の真実を消費者に知ってもらうための講演を全国で、やってきているのですが、実は、彼は、ただ現実に行なわれている事実を伝えるだけであり、善悪の判断はしていません。

なぜなら、そのような食品が消費者に受け入れられているには、消費者側にも、家族でいっしょに食卓を囲み、手づくりの料理を食べるということを忘れ、便利で、カンタンだからという理由で、どんどん食事に関して手抜きをしてしまい、安易に子どもたちにそういうものを与えてすませてしまうのですから、家庭の側にも大きな原因があるのです。

つまり、消費者が便利で手間がかからないカンタンなものばかりを安易に求めるから、生産者はそれに合うような売れるモノを作っていってしまう、という関係があるわけです。ですから、消費者は、被害者意識ばかり持てる立場ともいえないのです。

だって、自分が楽をしたいから、添加物だらけの手抜きのコンビニ食を、自分の子どもに平気で与えているのでしょうから。

驚くべきことに、コンビニで売っているおにぎりは、何日置いておいても腐りませんし、また、ファーストフードの大手ハンバーガーショップで売られているフライドポテトは、ビーカーに入れて、1ヶ月放置しておいても、カビも生えず、腐敗もしません。

まったくこわい話で、ぞぉ〜っとしますね。

安部氏によれば、何よりもあまりに知られていない真実を、まず知る、ことが大切であるといいます。その上で、各自で、それを判断し、自分でどうしたらよいか選択してほしい、とのことです。

消費者を単なる被害者意識に甘えさせず、自己正当化や他人への責任転換をさせないで、ありのままの事実に真正面から向き合わせて、考え、行動を選択してもらう方法をとる安部氏の姿勢には、私も大いに共鳴します。

便利で安易な食品を手っ取り早く選んで買った消費者側にも、それを選んだ責任がありますからね。

ただ真実を知らされていないままなのは、アンフェアーです。

ですから、まず、本当の事実がありのままに公開され、皆がその事実を正確に知ることが必要でしょう。

その上で、何を自分で選択するかは、各人の自由です。


5月に名古屋で行なわれたその講演会のタイトルは「知れば、怖くて食べられない…しかし、あなたは必ずそれを口にしている」というもので、会場のホールが超満員だったことにも、それほどに今、人々の関心が高いのかと、あらためて驚きました。

私は、もともとその日はパネリストではなかったのですが、司会の方が、私が、世界の状況などにもくわしいことを知っていて、いきなり飛び入りでパネリストとして参加してもらえないかとの打診があり、よろこんでその申し出を受けました。

安部氏ともじかに意見を交換してみて、わかったことですが、どんなに注意しても、もはや添加物をまったくとらないことは、もはや不可能である。でも、家庭での手作り料理を食べることを心がければ、以前よりもはるかに添加物を摂らなくてもすむようになる、とのことでした。

また、彼と共通する認識として、家庭でお母さんの手料理を家族みなで食べる習慣のある子どもたちや、お母さんの手作りのお弁当を食べる子どもたちは、家族との心の絆が強く、ちょっとしたことで安易に非行に走ることはないのではないか、という点でした。

さらに、子どもたちの舌の味覚が、添加物でかなりおかしくなってきてしまっている事実を知ることも重要ですが、食に関わる家族同志のコミュニケーションや家族の心の絆を深める場や空間としての意味でも、「食育」としての重要な役割があるのではないか、という見解が出ました。

「法律の基準は守っているし、食品の袋にはちゃんと添加物のことは表示されているのだから、いいのだ」というもっともらしい業界の理屈に安心していては、とても市販されている食品の裏側の真実は見えてきません。

食品の裏側−みんな大好きな食品添加物勇気ある決断をされた、安部 司 氏の本、「食品の裏側−みんな大好きな食品添加物」(東洋経済新報社 )は、60万部ものベストセラーになったとのことです。このような生産者の現場からの実情に実際に関わってきた開発者件トップセールスマンの発言は、非常に貴重です。是非、この本は是非入手して、ご家族で読んで、ご家族の健康を守る知恵としてお役立てください。


  

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2007年03月03日

健康食品についての情報事典

 このブログは、おもに経営者とその家族の健康管理と「命もうけ」の知恵について、眼からウロコの情報や発想を、わかりやすくお伝えすることが主な目的です。

 「末期のがんになっても生き延びる人に共通することは何か?」についての皆さんのご意見は、まだ受け付けておりますが、このテーマを記事で続けていく途中に、ちょっと割り込んで、忘れないうちに、この記事をあえて書いておきます。

 私は、いわゆる健康食品の販売業者というものが、あまり好きではありません。だいたい、あさましいガツガツした感じの品位のない人たちが多いですし、彼らが、「これは何に効く、あれはがんに効く」などといって、熱心に人にすすめて売っている大半の理由が、その健康食品が、本当に体に効いているという客観的な事実からではなく、単なる狂信的な新興宗教のような思い込みか、その健康食品を売れば、粗利が50%もあるという、おいしい商売であるからなのです。

 といっても、まじめで誠実で良心的な会社によって、こだわりをもって生産・品質管理され、安全でそれなりの効能が期待できる、本当に良質の健康食品というものもあります。

 一番の問題は、健康食品のきちんとした評価基準が決まっていないということです。

 「ある健康食品が、がんに効く」というなら、その健康食品を摂って、単なる主観的な販売促進用の体験談のオンパレードだけではなく、今までに何人の人が実際に治ったか、もしくは、寛解したか、という客観的な事実が提示できないといけません。また、その事実には再現性がなければなりません。ようするに、他の人でも、その健康食品を摂ったら、他の人と同じようにがんが治った、もしくは寛解した、というように、事実が同じように再現できなくてはなりません。

 彼らの販売促進用の効き目に関する体験談は、客観的な事実として認めうるための前提条件たるそれらを、まずクリヤーしていません。

 でも、いったい、どういう健康食品が、世の中にあって、どういう成分で、どういう効果が、どの程度期待できるのか、ということについては、多くの方々がお知りになりたい点だと思います。

 そこで、どこにもパーフェクトなものはありませんが、比較的信頼できるであろう健康食品に関する事典を、ここで参考にご紹介しておきましょう。

 まず国内で編集された国産の事典で、植物性健康食品、動物性健康食品、鉱物性健康食品、菌類健康食品、健康茶、栄養素、機能物質という広範囲の健康食品の分類をカバーし、保健的食材まで解説し、健康食品関係の企業や団体の名簿まで紹介している事典に
「健康・栄養食品事典−機能性食品・特定保健用食品」(東洋医学舎)があります。健康・栄養食品事典(東洋医学舎)
機能性食品情報事典(東洋医学舎)

 また、同じ出版社から、健康食品を中心とする機能性食品に関する情報や用語1460項目を解説した
「機能性食品情報事典」(東洋医学舎)というものもあります。

 日本国内で編集されたものとしては、広範囲にわたってよくまとめてあるので、健康食品に関して、ある程度まとまった、しっかりした情報を得たい方々やヘルスケア・医療関係者・医師には、とても参考になる事典です。

 さらに、健康食品の効能については、その効能について、科学的なエビデンスに基づいて、さまざまな健康食品を評価し、解説した、もともとは米国で編集されたものを日本の事情を加味してまとめた「健康食品のすべて」(同文書院)というものもあり、これも非常に参考になります。1年間、最新の情報を無料でアップデートできるというのも便利です。
健康食品のすべて(同文書院)

 以上、健康食品について医療関係者や医師でも参考になるような、きちんと事典を3冊、ご紹介しておきます。

 どうぞ参考にしてください。

  
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2005年10月27日

がんに効くという健康食品の検証の仕方

 このブログは、おもに経営者とその家族の健康管理と「命もうけ」の知恵に役立つような、目からウロコの発想や情報を、わかりやすくお伝えするのが目的です。

 ある長期生存を誇るがん患者の会の会長がいっていることですが、がん患者の会の会合があるというと、それを耳にしたさまざまな健康食品業者が来て、自社の健康食品が、いかにがんに効能があるか、という説明を得意げにするそうです。

 そこで、その自らもがん患者だった会長さんは、そういう業者の方に、次のような質問をするそうです。

 「なるほど、おたくの健康食品が、いかにがんに効くか、その効能について、うかがいました。ところで、その健康食品を摂った100人のがん患者がいて、何人の方が今でも生きていますか?

 この質問に、はっきりと答えられた健康食品業者は、今まで皆無だそうです。

 「その健康食品を摂った100人のがん患者のうち、5年以上生存された方が何人いますか?」

 こういう質問だと、もっとはっきりするかもしれません。

 同様に、がん患者に、抗がん剤を当然のように使う医師に、同じようにたずねてみてください。

 「この抗がん剤を使った100人の患者さんのうち、現在も生きている方は、何人いますか?この抗がん剤を使った100人のがん患者のうち、5年以上生存した方は、何人いますか?」


 これも、はっきり答えられないはずです。

 もし、まことしやかに、はっきり数字を出して答えてきたら、相手が素人だと持って、その医師はウソをついているのでしょうね。

 健康食品にせよ、抗がん剤にせよ、「がんに効く」という、うたい文句が、いかに不確定なものでしかないことを、しっかり、肝に銘じておく必要がありそうですね。  
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2005年10月12日

健康食品事情の裏側

 このブログの目的は、おもに経営者とその家族が、健康管理と「命もうけ」の知恵を養うために役立つような眼からウロコの発想や情報をわかりやすくお伝えすることにあります。

 先回、桐の箱にでも入れて献上したいくらいの価値がある健康食品が、実は、どこのスーパーでも安く手に入る、えのきだけ、なめこ、ぶなしめじ、であることをお伝えして、意外に思われた方々が多かったと思います。

 そうなんですよ。高価は市販の健康商品よりも、身近なところに、宝物のような効果を持つ本物健康食品がありますから、そういうものを、しっかり見直してみてください。 不思議なことに、そういうものほど安価です。

 おもしろいことに、軽い病気に関わることであろうが、重い病気に関わることであろうが、生命の真実にまつわる重大な事実や本物情報は、ほとんど、皆さんの日常の足元にあります。だから、ついうっかり見落としてしまうのです。

 生命の真実は、まさに自らの足元にあり。

 さて、食用きのこの驚くべき、がん抑制効果については、その研究では世界的に有名な池川哲郎博士が、一般向けに書いた、「きのこ好きほどガンになりにくい」(池川哲郎著 主婦の友社)というコンパクトで手ごろな本がありますから、是非、読んでみてください。小さい本ですが、池川先生のまじめな人柄をあらわしていて、調査データ関係もくわしく紹介されています。きのこ好きほどガンになりにくい
 巷での健康食品業界での熱狂とは裏腹に、池川先生の実験研究では、話題のアガリクス茸は、効果が認められなかったというのですから、これも驚きですね。

 アガリクス茸は、「ヒメマツタケ」とか「カワリハラタケ」とか呼ばれているハラタケ属(Agaricus)に属するきのこの総称で、ある特定のきのこの固有名ではないようです。「ヒメマツタケ」の学名は、「アガリクス・ブラゼイ・ムリル」(Agaricus blazei Murill)といい、このことをアガリクス茸と呼ぶ場合が多いようです。

 池川哲郎博士の実験研究では、アガリクス茸は、がん抑制に効果がなかったばかりか、実験マウスのなかには、何例か、むしろ腫瘍が増大したようなケースもあったようです。がんに効果があるとうたわれているものが、これでは、まずいですね。

 世界的に有名な池川先生のお墨付きを得るために、さまざまな業者が先生を利用しようと近寄ってきますが、池川先生のえらいところは、アガリクス茸に関しては、業者がどんなにおいしいことをいってこようとも、学者の良心にのっとって、自らの研究事実を重んじ、頑として、首をタテに振らないことです。

 アガリクス茸については、ある大企業が、ある大学教授と組んで、米国の国立がん研究所(NCI)から20億円も研究予算を取った、ということが、センセーショナルに健康産業関係のニュースで流れたことがあります。

 米国は、あくまで自らの国益にかなうことに対して、予算を出すのが建前ですから、米国事情にくわしい私は、ややおかしいな、と思いました。

 そこで、ワシントンDCを訪問した折に、以前より親しくしている米国国立がん研究所でがん相補・代替医療研究調査局の局長をたずねて、事実かどうか、真偽を、直接、あちらのVIPにたずねてみました。

 「20億円もの予算が出たのなら、まっさきに、そういう情報は私のところに来るはずだけど、聞いたことないな。また、米国では、アガリクス茸については、あまり関心をもたれていないのが実情だ。臨床試験に関してなら、必ずこちらに情報が入る。どうも、このプログラムは、予防に関してのものらしいが、それなら、アガリクス茸のがんについての効果についての研究にならないし。20億円もの予算が予防の研究で獲得できるとは思えないな。」

 局長は、はっきり、こういったのでした。それなら、あの日本の健康食品業界のフィーバーは、一体、なんなの?といった感じです。

 日本では、こういうノリが健康食品業界にあまりに多すぎるので注意してください。まず、皆さんが、賢くなってくださいね。

 そういう米国での現場情報を確認して帰国した後、おもしろいことに、池川哲郎先生といっしょに、ある学会に参加しましたところ、その米国国立がん研究所から20億円研究予算を取ったと称する大学の教授の発表があったのです。

 発表をよく聴いておりますと、もう米国国立がん研究所から研究のお墨付きをもらったかのような誇らしげな自慢話といったようなもので、まさに米国医学研究機関の権威という虎の威を借りたような態度や発言ばかりで、内容がなく、なさけなくなりました。


 池川先生と私は、学会が終わった後、ビールを飲みながら、こう語り合ったものでした。

 「あの教授は、ただ大企業の健康食品業者に、すっかりかこわれてしまって、業者にとって都合のいいことばかりをもっともらしく発言していましたね。米国NCIの権威とネームバリューを傘に着て、得意そうでしたけど、あれで、ひとりの学者として、人間として、恥ずかしくないんでしょうか…」

 皆さん、日本の健康食品業界は、もちろん、一部、まじめで誠実な業者の存在することも事実ですが、大企業を含めて、その多くに、かなり信頼できない状況が現実にありますから、よくよく注意してくださいね。

 何よりも、皆さんご自身が、かしこく判断することが大切ですね。自分と大切な家族の命と健康管理に関わる情報に対して、知恵と洞察を磨くこと。生命へのインテリジェンスというと、カッコがいいかもしれません。

 そういう判断能力と知恵を育むことこそが、一番の予防であり、クスリなのです。




  
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2005年09月29日

健康食品の本当の価値について

 このブログの目的は、おもに経営者とその家族の健康管理や「命もうけ」の知恵として役立つような、眼からウロコの発想や情報を、わかりやすく伝えることにあります。

 先回、きちんと科学的なエビデンス(証拠)があり、桐の箱に入れて献上してもいいくらい貴重な価値のある、がん予防の効果が確認された健康食品は何か?という問題を出しました。

 何人かの方々から、メールでご意見をいただきましたが、なかなかいいセンスでお考え下さった方はいらっしゃいましたが、まことに残念ながら、正解はいらっしゃいませんでした。

 お待たせいたしました!正解の発表です。

 それは、えのきだけ、なめこ、ぶなしめじ、なのです!

 思わず、「ウッソ〜、だって、どこのスーパーにだってある、なんでもない食用きのこじゃないの!めちゃくちゃ安くて、100gの袋で100円以下で買える。いま流行の健康食品で、アガリクス茸くらいなら一箱20000円から30000円以上するし、中には高級なものでは10万円近くするものもあって、たいへん高価だし、いかにも効きそうだけど、こんなどこにでもある超格安なきのこなんかに、そんな、がんを抑える作用があるような価値などあるわけないじゃないか!さんざん、もったいぶったあげく、人をバカにするな!そんなものが、がん予防に役立つくらいなら、医者も誰も苦労しないよ!」などという声が、聞こえてきそうですね。

 無理はないですね、あまりに意外でしょうし、高級でも高価そうでもありませんから。

 このことを、はっきり自らの長年の研究で、述べておられるのは、かつて国立がんセンター研究所で実験室長として抗がん剤の開発に取り組み、そのなかで、いわゆるきのこの抗癌作用について徹底的に調べた研究実績を持つ、元金沢大学教授の池川哲郎博士です。

 池川先生と私は、個人的にも、たいへん親しくしており、米国やインドでの国際学会にいっしょに参加したこともありますので、ご本人から、直接、いろいろとお話をうかがっております。

 池川先生は、シイタケからレンチナンという多糖体を、世界で初めて分離することに成功した研究者で、薬用・食用きのこの抗腫瘍作用についての研究では、知る人ぞ知る世界的に有名な第一人者です。2001年9月12日から14日まで、ウクライナのキエフで、世界38か国から研究者が集まって開かれた「第1回きのこと健康に関する国際学会」では、日本の代表として大会会長をつとめておられます。

 米国ニューヨーク市にあるコーネル大学付属ストラングがん予防センターに腫瘍学の研究者としてディレクターをつとめる、私の友人であるウォング博士は、池川先生のことを、尊敬の念とともに「Mushroom King」と呼ぶほどです。

 それほど、平たくいえば、きのこの抗がん作用の研究の実績では、池川先生の名を世界の研究者で知らない人はいません。

 その池川先生が、あらゆるきのこを徹底して調べあげたところ、あまりにも手ごろで、一見なんでもないような、えのきだけ、なめこ、ぶなしめじ、という安くてあたりまえの食用きのこに、かなりはっきりしたがん予防とがん抑制作用があることが確認されたわけです。ぶなしめじは、長野産のもので、やまびこほんしめじ、という名のものがどこのスーパーでも売られています。

 このことは基礎研究だけでなく、疫学的調査研究でも確認されています。

 また、東京大学医学部出身の外科医で、凍結手術で有名な田中茂男博士が、自らが大腸がんになった折に、えのきだけの抗腫瘍作用についての研究を知っていたため、毎日、多量のえのきだけ熱水抽出物(ようするにえのきだけ抽出エキスであり、煮汁のこと)を徹底して飲んで、自らの大腸がんの腫瘍がしだいに見事に縮小して、消滅していく経過を、自らの体を実例とする症例として、データをそろえた明確な研究発表をされています。

 どこでも非常に安価で手に入り、日常的に食生活に積極的に継続的に摂りやすいものですから、こんなにいいことはないでしょう。それも非常に強い抗腫瘍活性があるとのことですから。

 これらのなにげないきのこが、いかにがん予防に役立つものであるかを考えると、高価な価値をつけて、桐の箱に入れて献上してもいいほどのものであることを、少しでも味わっていただくために、すこし学術的な表現になっているので、読みこなすのはむずかしいかもしれませんが、池川哲郎先生ご自身の専門研究者としての言葉を、以下、少々長くはなりますが、引用することにいたします。

「 1966年より、国立がんセンター研究所において、担子菌類の抗腫瘍活性についての研究が始まりました。今日では、きのこの研究は世界的に広がり、進展しています。私たちが、研究を始めた当時は、サルノコシカケ科のような硬いきのこは、癌に効くと日本では言われていました。そこで、いわゆる「宿主仲介性」抗腫瘍活性を測定するために、そのような硬いきのこを生理活性試験で試してみましたが、カワラタケやメシマコブを含めそのようなきのこには、必ずしも満足のいく結果は得られませんでした。

  しかしながら、食用きのこ類から得た熱水抽出物は、サルコーマ180という固型癌に対して、癌の増殖を強く阻止する活性があることがわかったのです。制癌多糖体が多く分離されましたが、そのうち、シイタケから分離されたグルカンは、レンチナンと呼ばれ、適応は狭いながらも、日本国内の臨床で使用されてきました。

  もう一つ、良く食べられている食用きのこであるエノキタケにも、高い抗腫瘍作用があります。このエノキタケから、制癌多糖体や低分子蛋白結合多糖体(EA6)が分離されました。EA6は経口投与で抗腫瘍作用があることが確認されましたが、腹腔内投与では余り効果は認められませんでした。EA6は外科手術及び他の抗癌薬との併用による経口投与によって、特に有効であることが証明されています。抗腫瘍スクリーニングテストによって、私たちは、エノキタケの菌糸体から、経口投与によってマウスの同系腫瘍に対して強い活性を示す「プロフラミン」を分離しました。長野県における疫学調査によると、一般の長野県住民より、エノキタケの栽培を主な仕事にしている農家の癌死亡率は、著しく低かったことが実証されました。さらに詳しい疫学調査は現在も行っています。

  また、最もよく食用に供されている食用きのこの一つであるブナシメジの発癌予防効果の研究を行ったところ、腫瘍転移の予防効果や強い抗腫瘍活性があり、さらにブナシメジの乾燥した子実体を5パーセント含む飼料で飼育したマウスと通常の飼料で飼育したマウスを2つのグループに分けて飼育し、その後、全てのマウスに、強い発癌物資であるメチル-コランテレンを皮下注投与して、それらのマウスの発癌状況を調査しました。76週に及ぶ観察の結果、コントロール群では、36匹中21匹のマウスに腫瘍が発生しましたが、ブナシメジ配合飼料のマウス群では、36匹中3匹のみにしか腫瘍が認められませんでした。食用きのこの発癌予防と阻止の作用機序は、免疫賦活と抗酸化作用によるものである。このように、きのこの摂取は癌の予防と増殖阻止に効果があることが証明されました。

  古くから東洋に伝わる伝統的医療では、医薬と食べ物は同じ起源である(医食同源または薬食同源)と言われており、きのこでも改めてその意味の重さを感じています。」                                   

   
(2001年9月12日、ウクライナ、キエフでの国際学会における池川博士の基調講演要旨より)

 どうですか?えのきだけ、なめこ、ぶなしめじ様様でしょう?

 いかがですか、えのきだけ、なめこ、ぶなしめじをたっぷり具として入れたみそ汁や、それらを使ったいろいろ工夫した料理を、あたりまえの日常の習慣として、毎日の食事で摂られてみては?

 なんといっても安いし、非常に家計も助かりますね。こんな簡単なことが、誰にでもできる超手軽で効果的ながん予防の知恵とノウハウになるんですね。

 でも、世界的研究者である池川先生は、話題の健康食品、高価なアガリクス茸については、人にすすめておりません。

 なぜでしょうか?

 なぜなら、池川先生の徹底したきのこの抗腫瘍作用についての調査研究では、アガリクス茸には、がん抑制作用の効果が認められなかったからなのです。

 「えっ!まさか!だって、がんに効果が期待できる健康食品って、巷でたいへん話題なのに!」と思いませんでしたか?そうなんです。

 この続きについては、次回以降、くわしく書こうと思います。お楽しみに。

 なお、池川哲郎先生が関わっている研究調査に関しては、比較的やさしい調査研究や、ご自身が書いた記事がありますので、ここにご紹介しておきます。

1.第62回日本癌学会(2003年9月、名古屋)で発表された、えのきだけ、なめこ、ぶなしめじ、という食用きのこの摂取が、胃がんの予防になる可能性を示唆する調査研究

2.「食用きのこの抗腫瘍作用」(池川哲郎、Food Style 2003年9月号、Vol.7 No. 9 )


  
Posted by otsukako at 19:12Comments(3)TrackBack(1)

2005年09月20日

健康食品ブームで見落とされていること

 このブログの目的は、おもに経営者とその家族の健康管理や「命もうけ」に役立つような眼からウロコの知恵や情報を、わかりやすくお伝えすることです。

 さて、巷では、大企業も参入して、あれやこれやの健康食品やサプリの大フィーバーですが、皆さん、あれこれありすぎて、わけがわからんという人も多いのではないでしょうか?

 コエンザイムQ10などは、1990年代前半では、医師の処方箋が必要とされていたものであり、米国では、おもに心臓病のある人の、心臓の筋肉を守る意味で使われていたものでした。ですから、心臓弁膜症や心筋梗塞の方の心筋の負担を軽くし、守るために、当時、そのような患者さんのために、米国の医師や治療家と連絡を取って、個人輸入で入手し、必要な方に分けていたものです。私は知っていましたが、当時は医療者を含めて、あまり知っている方はいませんでした。

 それが、今では、医師の処方箋なしで薬局で買えるようになり、なんでもかんでもコエンザイムQ10入りと名うって、あれよあれよと美容やスキンケアにまで使うようになり、まったく驚く限りです。

 1990年初頭から、とくに米国でブームとなっていたサプリメントは、いずれ日本に上陸するとにらんでいましたが、まったく、その通りになりました。サプリや健康食品の分野は、米国では巨大な市場ですが、日本でも巨大な市場になりつつあります。

 でも、米国で有名な、栄養関係にも詳しい、アリゾナ大学医学部教授のアンドルー・ワイル博士とも、よく以前、意見交換したものですが、お互いに確認し、うなずき、同意したことがあります。

 それは、「サプリメントは、あくまで食事ではなく、食事そのものの代わりにはならない」(Supplements are NOT food.)という重大な点です。

 健康補助食品というように、サプリは、あくまで食物の補助であって、きちんとした食生活をしないで、このサプリさえとっていればいいのだ、ということはありえません。あくまで補助でしかない、ということは、是非覚えておいてください。

 日本の健康食品は、やたらと高価であることが多く、かつ、単一の成分のままで売らず、やたらあれこれ他の成分を足して、売られていることが多いですね。

 しかし、どのような組み合わせなら、成分同士の相性がいいのか、やたらにいろいろな成分を足してしまって、何か害やマイナスになるようなことになるとはないか、など、日本では実験調査もなされていませんし、基準すらきちんとしていません。

 まさに業者のやりたい放題です。また、安易に健康食品のビジネスをやりたがる人も多いようです。皆、あさましい感じの業者や人が多く、どこか売り売りでガツガツしています。だから、私は、健康食品業者の多くが好きになれません。口から体内に入るものを売っているという責任感を、まったく感じません。

 また、たいした勉強もせずに、あれこれやたら効能を上げて、価格競争で売ろうとしています。

 なんで、多くの業者や多くの人が、健康食品やサプリを売りたがるかといえば、それらは消費財であり、継続すれば、利益が継続的に入ってくるだけでなく、粗利益が、およそ5割くらいあり、もうけ分が大きいからです。

 健康食品を、親切そうにあれもこれもすすめてくるのは、相手の健康のためというよりは、まずは自分に入るもうけ分(マージン)が多いからだ、という業者の本音も知っておきたいものです。

 また、相当切れ者で、ビジネスや経営、経済・金融面では、さすがと思えるようなリスク・マネージメントができる経営者でも、いざ、自分の大切な体の中に入れる健康食品となると、わけもわからないまま、あれこれ取引先の社長に勧められたからから、とか、仕事のお得意先から紹介され、とてもいいといわれて、いわれるままになんとなく、ほとんど無防備、無知のまま、口に入れてしまっているケースが大多数のようです。

 でも、よく考えてくださいね。あの社長によく効いたものが、あなたによく効くとは限らないではないですか?

 だって、あの人と、あなたは同じ体質というわけではないでしょう?

 だったら、なんで、あの人に効くものが自分にも効くものと思い込んでしまうのでしょうか?仕事上のことでは、あれだけ鋭く慎重な経営者の方々が。

 最大公約数として、多くの人に効きめが期待できるものはあっても、すべての人に均等に効くような万能薬もありませんし、万能な健康食品もありません

 なぜなら、一人一人、みな体質が違うからです。

 たとえば、高血圧の人に効くものなら、逆の症状の方向性を持つ低血圧の人には効きません。論理的に物理として考えれば、そうなりませんか?

 だから、たとえば黒酢は、高血圧の人が摂ると調子がよくなるかもしれませんが、貧血気味で、低血圧の人が摂ると調子が悪くなる可能性が高いはずです。

 どれが自分の状態や体質に合っているのか、これをきちんと判断していくことが大切で、必要のないものは、やたらにあれこれ摂らない方が、体が混乱しなくてすみますよ。
 
 だって、体だって迷惑ですよ、わけのわからないものを、あれこれいっぺんに何種類も体に入れられて。たとえば、10種類近くちがうサプリを摂っているのなら、ちょっとした未知なる人体生化学実験になるとは思いませんか?

 そんなサプリをたよるよりも、まず、食事ですよ。サプリは、食事の代わりにはなりません。 

 さて、ここで、すばらしい問題を差し上げます。

 はっきりとがん予防になるという研究データがあって、本当に金箔をほどこした桐の箱に入れて、このブログをまじめに読んでいるだけに、特別に進呈したいくらいの、がん予防効果抜群の健康食品があります。ほとんどの皆さんが、気がついておりません。ああ、もったいない!

 これを毎日摂ったら、本当に疫学的にいってもがん予防効果があるのです。エビデンスの研究データもしっかりあります。

 それは高価なもの?さてさて、それは、次回のお楽しみです。この情報だけで、数100万円の価値がありますね。

 我こそは、と思われる方、メールやコメントで、是非、解答をお寄せください。ずばり正解の方には、先回のように、サイン入りで私の本を差し上げます。

 広くまわりを見渡して、よく柔軟に考えてみてください。期待しております。

 

   
Posted by otsukako at 05:21Comments(4)TrackBack(0)