ここに、あるとき偶然出くわした、ある起業家のスピーチがあります。
その起業家は世界的に有名な人物ですが、あるとき、思いがけなくまさかの悪性の「すい臓がん」の宣告を受けます。
医師たちの最初の予想は絶望的。
たしかにすい臓がんというものは、さまざまな種類があるがんの中で、非常に性質が悪く、普通は、手術しても、抗がん剤治療をやっても、ほとんどの場合助からないというの現状の医学での常識になっています。
巨万の富と名声を得た上での、いきなりの死刑宣告のようなもので、他のがんのように延命すらのぞめない、非常にむずかしいケースがすい臓がんです。その危機から生還する可能性や延命の可能性は、極端に低い。それこそが、すい臓がんのきびしさなのです。
ですから、すい臓がんといわれたら、本当に、半端でなく、腹をくくり覚悟を決めないといけません。
それくらいむずかしく、生存率が圧倒的に低いのが、すい臓がんです。
その最悪のすい臓がんと診断され、彼は、もろに迫り来る死の恐怖に直面します。
今まで築いてきたものの価値さえ、一切が無価値に思えてくるくらいの絶望感とショック。
彼は、医師からはっきりと、余命は、あと3ヶ月から6ヶ月といわれて、本気で死を覚悟し、腹を決めます。
なかば、覚悟を決めて腹をくくったそのとき、病理の細胞診断で、きわめてめずらしい、ありえないタイプの腫瘍であり、これなら奇跡的に手術で除去すれば、再発しないであろう、というものだった。
なんというどんでんがえし。
まさに危機一髪、彼は命拾いします。
この世界的に有名な起業家の名前は、Appleの創業者であり、ipodの生みの親であるスティーブ・ジョブズ。
彼は、死の恐怖をのりこえたあと、1995年、スタンフォード大学の卒業式で、スピーチをします。これは、スタンフォード大学のご好意で公開されており、ここに自由に見ることができるので、皆さんにご紹介しておきます。
歴史に残る名スピーチです。
やはり死の恐怖をのりこえた人の人生観は、ひと味ちがい、大きさと深みがあります。
それでは、歴史に残る、心の琴線に触れてくるスティーブ・ジョブズのスタンフォード大学での名スピーチをご覧ください。
私は、聴いていて、思わずじーんとしてしまいました。
英語のわかる人は、英語で味わいながら何回かくりかえし聴いてみてください。
いや、やはり私は字幕がないと英語だけではどうも…という方は、この字幕をクリックしていただくと、他のサイトで字幕付きが見れます。
皆さんの感想を読んでみたいものです。
私は、素直に感動してしまいました。