このブログの目的は、おもに経営者とその家族の健康管理と「命もうけ」に役立つような、目からウロコの発想や情報を、わかりやすくお伝えすることです。
Anti-Aging(アンチ・エイジング、もしくは抗加齢)という言葉が、米国でも日本でも、盛んに話題になるようになりましたが、このことで、長年の友人であるアリゾナ大学医学校教授のアンドルー・ワイル博士と、以前、議論したことがあります。
むしろ、議論をするというよりも、あっというまに意見が合ったことは、次のような点でした。
「生きているかぎり、老いるのは実に自然な現象だ。年をとらない生物などいない。年をとることのどこが悪いのか?自然なことではないか。われわれは、老いを逆転させて、赤んぼうに戻るころなどできないわけだし、若返る、といってもそれなりの限度がある。だから、アンチ・エイジング(抗加齢)という言葉は正しくないし、不自然である。ただし、われわれは、自然に健康的に賢くきれいに年をとっていくことはできる。つまり、からだに悪い不摂生を続けていれば、早く老けるのは当たり前であり、うまく体と心のヘルスケアとメンテナンスをはかることにより、上手に若々しく生き生きと年をとっていくことはできる。このような生きる知恵こそが必要であり、人間のエゴと欲求のままに、奇跡のしわ伸ばしの化粧品や薬をもとめることが大切ではないはずだ。いかに賢く生き生きと年をとるか、この知恵こそが大切である。」
そのワイル博士は、ここ数年、この問題について本を書いていましたが、やっと出来上がり、米国で出版の運びとなったようです。
ワイル博士は、医師としてはめずらしく1997年5月にあの世界的に有名な国際ニュース情報誌「TIME」の表紙を飾った人ですが、なんと、つい最近、再び2005年10月17日号の「TIME」誌の表紙を飾る人となり、これで、「TIME」誌の表紙に2回も登場した、非常にまれな医師になりました。
家族ぐるみのおつきあいを15年以上にわたりしてきたので、また、彼がマスコミへの対応で忙しくなりすぎないか、友人として心配しているところです。
私は、「人の年の差」というものも、たまたま早く生まれたか、遅く生まれたかだけの差と思っていますから、下は3歳のこどもから、上は95歳の長老の方まで、親しく楽しくおつきあいしますし、自分が年の分えらいなどと思うこともありませんから、10代20代の若者とも、親しくつきあいます。年の差など、どうでもよく、「人間の中身」だけを問題にしてつきあいますね。相手の肩書きはまったく気にしないです。
「生老病死」の問題で悩み、出家し、悟りをひらき、教えを説いたのが、お釈迦様でしたね。
年をとるまいと、むやみに外見ばかりに気をとられて、若づくりに専念するよりも、自然の生命の知恵とともに、いかにのびやかに生き生きと美しく年を重ねていくか、という発想を持って生きている方が、結局、外見も心も若く生きれそうですね。