2005年10月19日

ストレスのない世界に行きたいですか?

 このブログは、おもに経営者とその家族の健康管理と「命もうけ」の知恵について、眼からウロコのような発想や情報をわかりやすくお伝えするのが目的です。

 マスコミでも、医療の世界でも、健康にまつわる情報でも、何かといえば、「ストレス」という言葉が非常に多用され、何かにつけて「それはストレスのせいだ」といえば、すぐに納得してしまう時代ですね。

 でも、そのストレスということの意味を、きちんと理解している人は、意外に医療者にも少ないように思われます。

 もとはといえば、カナダのハンス・セリエという医学者が提唱した「ストレス学説」というものが、その言葉の発祥といえるかもしれません。

 ひとことでいえば、外部からのもろもろの刺激(これを「ストレッサー」といいますが)を受けると、脳の下垂体前葉と腎臓の上に帽子のように乗っかっている副腎のなかの副腎皮質に密接なつながりがあり、その連絡回路に「ストレス状態」を引き起こす、というもので、いわば、外部からの刺激に対する生体の反応のしかたといえるでしょう。

 ところが、この刺激が過度のものであったり、不快なものであったりすると、ずっと悪い刺激が、その回路に流れ続けるわけで、それが病を引き起こす原因になる、というわけです。

 でも、適度なストレス状態に適応していくことにより、あたかも運動により、筋肉が鍛えられるように、副腎も鍛えられ、発達し、その重量が増える、という事実もあるようです。

 以前、米国で有名なノーマン・カズンスというジャーナリストは、多忙により自らの体を酷使し、過度なストレス状態を続けたことにより、膠原病になってしまいます。でも、無理をして悪いストレス状態を体に引き起こして病気になったのなら、逆に、心地よい良い刺激を、下垂体前葉と副腎皮質との連絡回路に与え、流し続ければ、その良いストレス状態により、病気を治す力がはたらくだろうと、カズンス氏は考えました。

 そこで、栄養に気をつけながら、ホテルにこもり、毎日、愉快なコメディ映画を見て、大いに笑いながら、日々を過ごす、ということを徹底し、まさに彼の仮説どおり、見事に、彼は、薬なしで自力で膠原病を治してしまいます。

 ノーマン・カズンス氏は、今ではすでに故人ですが、1990年4月に私はロサンゼルスのビバリーヒルズにある彼の自宅を訪問し、じかにお会いしたことがあり、なつかしい方でもあります。その後、ご本人が亡くなられてからも、奥様とは、ロスに行く機会があるごとにご自宅を訪問し、お会いして、いろいろな話をしたものです。

 このように、ストレスは、とらえ方ひとつです。

 でも、ストレスというと、悪い物としてのイメージばかりが先行していますね。 

 世界的に有名になった「ストレス学説」を提唱したハンス・セリエ博士でさえ、「それでは、ストレスにどう対処したらよいのか?」と聞かれたとき、「ストレスは、おそろしいもので、またく対処のしようがない。」と答えたようで、病気を引き起こす原因としてのストレスばかりにとらわれていたようです。

 このセリエ博士の発言を知った、心身統一の哲人として有名であった日本の中村天風師は、ひとこと、「そんなものに心がとらわれてしまう取り越し苦労ほどくだらんものはないから、きっぱり忘れてしまえ。」とお弟子さんに喝破したそうです。

 東洋の精神というものは、すごいですね。

 さて、何かといえば、ストレスのせいでいやになってしまうなどと、あたりまえのように日常で愚痴や言い訳としていわれるようになってしまった今日ですが、皆さんは、ストレスのない世界に行きたいですか?

 ストレスのない世界に行きたければ、どうぞ! その気になれば、すぐに行けますよ!

 それは、なんの外部の刺激もない世界。そうです、あの世です。

 ストレスのない世界に行きたかったら、あの世へどうぞ!Welcome!

 生きている限り、外部からの刺激に生体が適応すべく反応するのはあたりまえなんですね。

 無理をためこんだ極度の疲労のような過度なストレス状態はいけませんが、やはり、心の置きどころひとつではないでしょうか?

 すぐにストレスのせいにすればするほど、ささいなストレス状態にも負けてしまう脆弱な心身が、その自己暗示通りに出来上がるだけです。

 どんなにきつく感じることがあっても、いずれは誰もがストレスなき世界へ旅立つ時が来るのですから、それまで、ストレス(刺激)ある世界を、生きている限り、大いに楽しんだほうがよいのではないでしょうか?

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