2005年07月28日

実は、がんそのものが原因で死亡する患者さんは少ない

 経営者とそのご家族の健康管理と「命もうけ」の知恵を磨いていただくに当たって、先回、薬物を中心とする対症療法のもつリスクについて、お伝えいたしましたので、それに少しばかりつけ加えさせていただきたく思います。

 意外に思われるかもしれませんが、がんになった患者さんで、実は、がんそのものが原因で命を落とし、死亡する例より、がん以外の原因でなくなるケースが圧倒的に多いということをご存知でしょうか?

 すなわち、がん患者が病院で亡くなる死因は、がんそのものでないことが圧倒的に多いのです。

 例を挙げれば、末期のがんで体力も低下しているときに、連続して劇薬のような強い抗がん剤を連続して投与しますと、もうその薬を解毒しきれなくなって肝臓が悲鳴を上げ、その強力な毒性が、すでに疲労困憊している排出器官である腎臓を直撃し、タダでさえ疲れ果てた腎臓にトドメを刺して、腎臓の機能をストップさせてしまう、すなわち「腎不全」をおこして死亡する例や、弱った体の免疫力のため感染症にかかり死亡するなどといった例が圧倒的に多いのです。

 このことは、本当に誰かご家族の方が、がんになった場合など、病院の治療を受ける上で、肝に銘じておいて欲しいことです。

 がんの末期で、手の施しようのない場合は、西洋医学の父といわれた古代ヒポクラテスとその弟子たちが医療の信条としたように、

「まず、患者を害するな」

 という根本原則をとことん守り、患者さんの体を追い込み、痛めつけ、苦しめるようなラディカルで、アグレッシブな治療は、きっぱりやめて、患者さんの体力そのものを落とさないようなケアを心がけるべきでしょう。

 うまく上手にがんとつきあうと、がんと共存しながら、日常生活をふつうに送りながら、長年にわたって生存するケースもありますし、手遅れでどうしようもなくても、うまく穏やかに無理せずに対処するならば、末期の激痛や苦しみを、患者さんに味あわせることなく、臨終を迎えてもらうことも、かなり高い確率で可能です。

 弱りきった体に対して、さらに追い討ちをかけて、耐え難い抗がん剤の副作用で地獄の苦しみを患者さんに味あわせるようなことは、是非、避けていただきたいものです。

 実は、多くの医師は、その副作用の地獄のような苦しみを知っていても、所詮他人事だからこそ、平気で強力な抗がん剤を使えるのであって、さて、自分や自分の家族が、がんにかかったような場合に、その強力な抗がん剤を使うかどうか、をたずねれば、正直にこういう人が多いようです。

「だって、先生、あの薬は副作用が強くて危険なんですよ。自分や身内に使えるわけがないじゃないですか。」

 皆さん、皆さん自身とご家族の、いざというときの「命もうけ」の知恵として、しかと、覚えておいてくださいね。





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