2005年05月15日

花粉症対策の続き−3

 さて、花粉症対策の続きをつづけます。こうひとつひとつ、むずかしい専門用語など使わずに説明すると、簡単そうに思えることのなかに、けっこうそれなりの意味があるんだな、と感じられるのではないでしょうか。

 最近の花粉症の症状に苦しむ人、とくに女性の方々が、圧倒的に摂りすぎているな、と感じるのは、乳製品です。喫茶店などで、ミルクをコーヒーにたっぷり加えてのカフェラテやカフェオレ、紅茶にたっぷり加えてロイヤルミルクティーなど、しゃれっ気を出して注文する人は、見ていて多いですね。

 そこに、ケーキやアイスクリーム、チョコレート、クッキーなどが加わります。また、栄養のためにと、朝、牛乳を飲む人も多い。さらに、美容、健康のためにと、ヨーグルトを、ひたすら食べている人たちが、けっこういます。

 さらに、太るからやめたほうがよさそうなのに、ピザなど、チーズをたっぷり使ったものを好んで食べる人が、かなり多いように見受けます。これは、日本だけでなく、他のアジアの国々でもそうです。東洋人は、心理的にどうも自分たちの文化にない西洋のものをしゃれっけをだして食べてみたいかもしれませんね。女性の場合は、そこにおしゃれな美意識がからむようにも思います。

 ここでおぼえておいていただきたいのは、日本人は、農耕民族のアジア人であり、ヨーロッパのデンマークのような酪農国の民族とちがう風土・環境のなかで、ずっと生きのびてきた民族ゆえ、肉食民族のヨーロッパ人よりはるかに腸が長いのです。だから、乳製品など繊維質のないものを消化吸収するには、あまり適していません。もっと繊維質の多いものを消化吸収するに適しているのです。

 また、きびしい自然環境のなかで乳製品などの加工食品を作って食料としてきた歴史の中で体を適応させてきたヨーロッパ人とちがい、いわゆる乳糖を分解する酵素を、腸にあまり持っていないようなのです。

 とすると、うまく分解できず、きちんと消化吸収できないと、ちょうど、からだのなかにたまったカスのように、体内で異物として認識されやすくなります

 これは、他の食べ物にもあてはまることで、たとえば、ゴミ焼却炉に適量なゴミを持っていけば、すっかり燃えて、あとには少しの灰が残るだけですが、たくさんのゴミをいっぺんに持ち込んで燃やそうとすれば、不完全燃焼のままゴミがそっくり残ってしまう現象とも、よく似ています

 ただでさえ、現代社会では、運動不足で、おつきあいなどの外食つづきで、ついつい食べ過ぎになる傾向があります。体の中で十分に食べたものが燃焼しきっていないで、燃えカスが残っている人が、かなり多いのではないでしょうか?
 
 そのようなからだでうまく分解できないもの、体の中で異物として認識されるもの、ちょうど燃焼しきれない燃えカスのようなもの――それらは、からだのなかで、いわゆる、からだのなかにとどまってはいけないもの、もしくは、体内毒素として、からだが認識するようになります。

 当然、生きている体は、そういう体内毒素を、体の外に排除しようとして、生体の反応をひきおこします。そのような不完全燃焼物のような体内毒素は、あるときは皮膚の表面から、あるときは気管支の粘膜の弱いところから、あるときは、他の弱い粘膜から排除しようと集まり、そのさらに弱まった粘膜の部分が、ちょうどヒリヒリする弱まった皮膚のようにさらに過敏に刺激に対して反応するようになります。

 このような生体の反応が、ぜんそく、アトピー、花粉症というような、それぞれのアレルギー症状となって出現していると考えることはできないでしょうか?

 すなわち、私たちは、花粉をあたかも敵のように考えてしまっていますが、あくまで、花粉は、もともと弱っていた粘膜がさらに炎症を起こしはれるような刺激を与える引き金として誘因になったとでもいうべきで、そういう過敏なアレルギー反応を示さざるを得ない状況になってしまっていた、生体内の環境の方にこそ、根本の原因があるのではないでしょうか

 ゆえに、花粉症の症状が出やすい人は、花粉症のシーズンに、徹底的して乳製品をきっぱり断つだけでも、アレルギーの複合的な根本原因のひとつをなくすことになりますから、思いがけず、いつもより症状がひどくないな、とか、いつもより軽いな、というようなからだの変化を現実に味わう確率が高まると思います。もちろん、症状の程度、体質のちがいなど、人によって個人差があります。

 このことは、やってみて体験してみなければ、なかなかわかりませんから、是非、お試しください。

 私の体験でいえば、今から18年前、別に花粉症の症状のまったくなかった私が、ロンドンに2週間近く滞在した折、急に花粉症のような症状が出だし、くしゃみが出てしょうがなくなくなり困ったことがありました。自分でも驚いたものです。

 なぜか、冷静に元の原因を考えたあげく、そういえば、ロンドンに来てから、しゃれっ気を出して、本場イギリスの紅茶をミルクと砂糖をたっぷり入れて、毎日何杯もミルクティーを飲むようになっていたことに気がつきました。(そうそう、あまい白砂糖も粘膜を弱くすることをいうのを忘れていました。 補足しておきます。)

 そこで、紅茶に、ミルクと白砂糖を入れるのを一切やめたところ、たちどころに、そのようなくしゃみをしなくなったという体験がありました。

 一時的なアレルギーの原因になっていたものを、きっぱりやめたので、その症状がおさまったと考えていいと思います。 

 日本人の間に、急激にアレルギーの人が増えてきた理由に、今まで、日本人があまり摂らなかったのに、戦後、急激に摂りだした乳製品を、大きな原因のひとつに数えているのは、別に私だけではありません。

 今日、CNNのラリーキング・ライブという世界212カ国の国々に放映されているグローバルなテレビ番組に数十回登場し、1997年、国際的ニュース情報誌「TIME」の表紙にもなったことのある、世界的に有名な、アリゾナ大学医学校教授 アンドルー・ワイル博士は、私の十年来の友人ですが、彼も以前からハッキリ指摘していました

 博士は、私の最初の本「人のからだは、なぜ治る?」に、ありがたい序文を書いてくださったのですが、今考えると、たいへん幸運、かつ、名誉なことであったと痛感いたします。

 アンドルー・ワイル博士の本は、日本語訳でも多く出ていますので、どこのネット書店でも、検索していただければ、すぐに出てきますから、参考になさってください。





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