2006年07月27日

「衣食足りて、礼節なし」その米国的な一面 (1)

 このブログの本来の目的は、おもに経営者とその家族の健康管理と「命もうけ」について目からウロコのような情報や発想を、わかりやすくお伝えすることです。

 ですが、健康の問題は、結局、人生全般に関わってくることなので、健康の分野に限らず、そのときどきで問題意識を持ったことについて、幅広く書かせてください。

 今回のテーマは、「衣食足りて礼節なし」。このところ、ずっと書こうと思いながら、どういう切り口で書いたらよいか、ずいぶん悩んでいたテーマです。それほど、ある意味で憤りと怒りの感情がストレートにこみ上げてきたものですから、それが引いて冷静に書けるようになるまで時間がかかりました。それゆえ、単なる個人的な感情だけになっていないか、友人はもとより、成田空港ちかくのホテルのフロント・デスクのスタッフや、乗ったタクシーの運転手など、さまざまな分野の人に聞いて、意見を求めてみましたが、一応に「ひどすぎる。」との感想でしたので、やはり、事実としてお伝えして、考えていただくことも、よい問題提起と感じるようになりました。

 ここで、ひとつのキーワードを申し上げます。

「重大な病気が進行する前には、かならず、軽微な初期症状があらわれる」 

 この自然の摂理は、どうも会社であっても、国であっても、どうも同じような気がします。

 私は、20年ほど前から、米国に出張する場合は、ユナイテッド航空を使うことが多く、ずっとそのプレミア・メンバーですが、ここ2年くらいで、今までとはちがうやや異常ともいえる接客対応現象にたびたび遭遇するようになりました。

 もちろん、米国の航空会社などに、別に質の高いサービスなどは、最初からまったく求めていません。昔から、ユナイテッド航空などは、その昔、長身の白人のスチュアーデスが、眠っている通路側のお客さんの足がすこし通路側にはみ出していて、それを蹴っ飛ばしても何もいわないことなど、よくあたりまえにあったことですから。昔から、アメリカのやりかたは、とくにサービスについては、舌がバカではないかと思われるような大味のアメリカの料理同様、非常に雑でルーズです。

 ある有名人が、「アメリカは、サービスとホスピタリティーの国だ」とか、実にとんちんかんなことを言っていましたが、現場を知れば、それは、お金をより多く払ったファーストクラスの客には、媚を売るようなサービスをするが、あとは、まったくそうではない、ということが全くわかっていない発言だと思いました。サービスもなんでも、地獄の沙汰も金次第になりやすい国がアメリカですもの。事例はいくつでも上げることができますが、それが主題ではないので、やめます。

 米国では、他の国とちがい、飛行機のパイロットは、大型トラックの運転手、スチュワーデスをはじめとする乗務員は、低賃金のファミリーレストランのアルバイトウエイトレスぐらいの非常に低いステイタスしかなく、優秀な若い米国人で、なり手がいないわけですから、あまりサービスについては、最初から質の良いサービスは期待しても無理だと思っています。

 しかしながら、あくまで彼らのやっていることは、「旅客サービス業」であって、ただの「貨物運送業」ではないわけで、客を客とも思わない無礼で侮辱的な態度や、客の側に問題はないのに、明らかに自意識過剰な敵対的な言動をする場合は、これは見逃すわけにはいきません。「筋を通す」べきです。へらへら英語しゃべる奴に媚売って、あとでひそひそこそこそ仲間内で「あの従業員の態度は、ひどいわよねぇ」などとぼやいても、そのとき、筋を通して、はっきり相手に自分の意思を伝えなければ、伝えない方が悪い、とされてしまいますね。英語ができなければ、日本語のできるスチュワーデスを呼んで、はっきり主張しなければ、バカにされたままの負け犬で終わります。

 もちろん、お客が、お酒を飲んで騒いだとか、トイレでタバコを吸ったとか、あきらかに客の方がルールやマナーを守らず、わがままをいってきたら、毅然とした態度で、乗務員がそれに対処してかまわないと思いますよ。

 とくに、日本人は、何があっても、英語もできず、はっきりと筋を通すことができず、ただ我慢して黙っていることが多いので、非常になめられているところがありますから、そういうときは、はっきり相手にモノ申さないと、なめられたままで終わりです。後々の他の日本人への対応にも関わってきますから、断固として、あいまいにして、だまったまま身を引いてしまってはいけないのですよ。面倒でいやなことですけどね。米国では負け犬を思いやるようなことはありませんもの。

 いちいち言葉にして主張しなければ、なめられたままでバカにされたままで終わるようなところが米国の一番いやな疲れるところです。いちいち言語化してはっきり主張しないとわからない連中ばかりですから。相手の気持ちを察してくれるであろうと甘い期待をしているととんでもないことになります。ただ筋をはっきり通せば、まともな米国人の幹部クラスなら、話は通じるものです。

 また、むこうはトップダウンですから、もし、不当な理由で乗客に失礼なことをして、そのことが上司や会社のトップに、証拠となる事実とともに提示され、それが不当なものであることが認められれば、翌日から解雇されても文句を言えないのがアメリカ社会です。まともな人間は、そのことをわかっていますが、愚か者はわからず、自分の立場もわきまえずに、自意識過剰な自己主張だけを一方的に自己正当化していってきます。

 以下、書くことは、すべて日時、乗った便名、私の席番号、などくわしく証拠となる事実をメモしてありますから、単なる中傷とかではないので、いつでも乗務員名簿と顔写真と照らし合わせたら、証明できることを、あらかじめおことわりしておきます。また、あくまで「旅客サービス業」なのですから、きちんと具体的な会社名も当然のことながら明らかにすることにします。

 ユナイテッド航空で、あるとき到着地が近づいてきたのに、一向に、その国の入国カードを配らないので、スチュワーデスに聞いたことがあります。すると、答えは、「入国カードの数が不足していることは、すでにとっくにアナウンスしましたけど。」という答え。

 一瞬、ずいぶん無愛想な態度だな、と思いましたが、そこはぐっとこらえて、「そうですか。それじゃ、居眠りしているあいだにアナウンスが流れたのかもしれないですね。知りませんでした。それじゃ、その入国カードは、どこで受け取ればいいのですか?」と聞くと、あっさり「それは、わかりません。」との答え。一瞬、目が点になり、「はぁぁぁぁあ?!」とあっけにとられました。

 これじゃ、フライト乗務員としてのあたりまえの役割を果たしていない。コンビニの店員よりひどい。それはそれは、ひどくアメリカナイズされた日本人スチュワーデスでしたね。やっと気持ちを取戻し、「どこで受けとったらいいか、その案内もしてくれないんですか?それじゃ、入国カードを持っていない人は不安じゃないですか?」と聞くと、迷惑そうに、ちょっと待て、というような素振りをして、サツサと行ってしまいました。

 すると、前の方から、アジア系の日系か韓国系のアメリカ人男性が出てきて、後から聞くと、そのフライトのチーフ・パーサーだったようですが、その人が、「空港で入国カードを用意していなかったのが悪いので、われわれの責任ではない。」という、いきなり、どうしようもない幼稚ないいわけと自己正当化のセリフがとびだしてきました。

 これには、頭にきましたね。「まず、そういう不便をかけることに対する対しての誠意あるわびと説明があって、そのうえで、きちんと客にそれをどこで受け取ったらよいか、という案内をするのが道理だろう?君は、いきなり、いいわけと自己弁明だけをして自分を正当化しているだけじゃないか。そこに、なんの誠意も感じられない。君たちが、素直に不便をかけることをわびて、きちんとどこで入国カードを手に入れるか、案内してくれていたなら、別に何も言わない。こういう礼儀も誠意もない、幼稚ないいわけを正当化するだけで済ますのなら、私は、あなたの会社のCEO(最高経営責任者)に、直接、具体的なクレーム・レターを書かなくてはならなくなるよ。」

 こういうと、少しはびびったのか、今まで、客を客とも思わない命令口調だったのが、語尾に、「Sir」をつけるようになる。しかし、「それでもいいか?」をいうと、引っ込みがつかなくなったのか、「どうぞご自由に。」というので、「それじゃ、名前をおしえなさい。」というと、逃げてしまって、あくまでおしえようとしない。通常つけてある胸のネームカードもはずしてある。「それじゃ、誰かに聞いて調べて、クレーム・レターを書くからね。」と、英語でやりかえしました。

 時間と労力が無駄なだけだし、面倒くさいので、結局、クレーム・レターまでは書きませんでしたが、そのときは、いっぺんで不愉快な気分になり、相当あとまでいやな気分を引きずりましたね。こういうのをすべて英語でやるのもエネルギーが入りますよ。こういうモノの道理も分からないで自分を正当化するいいわけだけするやつは、思わず「幼稚園からやり直せ」といいたくなりましたね。これが、よくあるアメリカ的ないいわけの定型的な悪い例です。

 こんなこともあります。ちょうどトイレに行って、自分の席に戻ってきたところ、食事の残ったトレイをスチュワーデスが片付けていて、通路を塞いでいるところでしたので、邪魔をしてもいかんな、と思い、ちゃんとぶつからないように距離を置いて、作業が一区切りするまで待っていました。

 ところが、その後ろ向きになったスチュワーデスは、せっかちに進行方向である後方にまったく注意を払うことなく、急にすばやくバックしてきたので、もろに私の足を踏みつけました。当然、そこで、「Oh, Sorry !」とか普通のまともな人なら言うところなのですが、そのスチュワーデスは、自分からこちらの足を踏んでおきながら、いきなりこちらをにらみつけ、わざとこちらが当たったかのようなジェスチャーをするのです。

 あまりにもしらじらしいので、「私は、何もしてないですよ。ちゃんと待っていたら、あなたがいきなり下がってきて私の足を踏んづけたのですから、ひとことあやまるのは、あなたの方の礼儀なのではないですか?」と英語でいうと、「あなたは、私の後方にいたのだから、あなたがExcuse me.というべきだ。」といってきたので、また、目が思わず点になり、「はぁあああああ?!」と声を失いました。

 スチュワーデスが自分から足を踏んできて、客にこう平然といってきたのには、あきれ果てました。これは、アメリカナイズされた台湾系のスチュワーデスでしたね。

 あまりにも、失礼なので、こういうのは、ばんばんクレーム・レターを書いて、どんどんクビにするべきだと思いますね。この場合は、名前をしっかり控えました。

 だって、そうでないと、他のまじめに普通にやっている問題のない乗務員だって、彼女のせいで迷惑をかけられることになりますから。会社の教育によってではなく、その人自身の個性と人柄で、例外的に気持ちの良い対応をしてくれる人だって、ごくまれにいます。バカのせいでそういう人までがとばっちりを受けるようなことはかわいそうですからね。

 こういう何か勘違いしているような自意識過剰なおかしいスチュワーデスがいると、そのあとの気分がひどく悪くなるので、一種のストレス犯罪だと思いますね。そのスチュワーデスが行なった棚の上の荷物の整理も、パソコンが入れてある荷物がそこにあれば、壊れてしまうのではないかともわれるほど、乱暴で雑なやりかたでしたね。

 こういうバカな乗務員に客が逆に気を使うような場面が、ここ2年くらい、ユナイテッド航空に如実に増えてきています。敵対的サービス(?)というか、まさに客に、不当に敵対的な態度や言動を示すのが、おもしろいことに、白人や黒人の年配の乗務員ではなく、決まって、アメリカナイズされた自意識過剰なアジア系スチュワーデスなので、いやになります。全般的に、客に敬語など使うことも少なくなり、「命令口調」で客に指示する雑な乗務員の姿も、かなり見かけるようになりました。

 さらに、例を挙げると、ごく最近のことですが、上の棚に荷物を入れておいたら、スチュワーデスがやってきて、この荷物は誰のか、と聞くので、私のだ、と答えると、どうも、その荷物をさらに横に詰めて、他の客の荷物を入れるスペースを作りたい様子。そのバッグには、書物が入っていて重いので、背の低いそのスチュワーデスでは無理と思い、「ああ、それなら、私がやります。」といって、座席の上に靴を脱いで上がり、荷物を横の方に寄せました。

 やれやれ、と思って自分の席に帰ると、まだ、スペースが足りないといって、こちらを呼ぶので、また、座席の上に乗って、荷物をさらに詰めてスペースを作りました。あくまで親切心でやったことで、「Thank you.」とでもいうものかとばかり思っていました。それまでは、気分も良かったのですが、私がやりますから、そこをちょっとどいてくださいね、という感じで肩に触れたのでしょうか、すると、そのスチュワーデスは、私がセクハラでもしたみたいに、キッとなって、「私に、さわるな。」といってきたので、また、目が点になってしまい、一瞬、声を失いました。「はぁぁああああ??!何?この人??!」という感じ。

 私がいきなりふざけてお尻でもさわったなら、キッパリそういってもかまわないと思いますが、あくまで、親切心で「私が、やります」といって、そこをどいてくださいね、という感じでの、あきらかな状況の進行上の流れがあって、自然に肩に触れたくらいのことですよ。自意識肥大過剰意識にもホドがあります。

 だいたい、ムキになって、こういうこと言ってくる人間に限ってブスで、性格もブス。たのまれたって、さわりたくないような人物です。

 このスチュワーデスも非常にアメリカナイズされたアジア系の乗務員で、普通のまともな日本人のスチュワーデスなら、こんな極端な対応は客には、まずしませんが、こちらを日本人だと思って、なめてかかってきているみたいなので、英語で「私は、ただあなたを親切に手伝っただけじゃないですか。なんでそういうことをいわれなきゃならないんですか?ずいぶん失礼だと思いますけど。」というと、「別にはじめから、あなたのヘルプなど必要なかった。」という返事。また、思わず、「はぁあああああ??!」とびっくり。だったら、いちいち荷物のことで、こちらを呼び出さないで一人でやりゃいいではないですか。

 そういえば、日本の大手企業の米国支社の幹部が、部下の女性からセクハラで訴えられて、莫大な賠償金を取られたようなケースがありますが、たいていの場合、その女性と弁護士が、巧妙に計画的に脇が甘い日本人を「はめる」ようなケースが多いですから注意することです。

 本当は気分の良い日だったのですが、このことで、めちゃくちゃ気分が悪くなり、腹が立ちました。こういう自意識過剰なバカもどんどんCEOあてにエビデンスとともにクレーム・レターを出してクビにしてしまいましょう。米国のルールにのっとって、だまって耐えていないで、がんがんCEOあてにクレームレターを証拠となる事実とともに直言しましょう。米国では、あえてやらないと、なめられてごまかされて、まるでこちらが悪いかのような処置をされて終わりです。

 こういうことは米国ではあたりまえのことなので、その昔、あのふだんは温和なアンドルー・ワイル博士であっても、自分のお父様だったかが病気の折に実家に戻る際、その飛行機会社の不当な対応について、エビデンスを書き、激しく抗議している文面のレターが自宅の机の上にあったのを見て、いざとなると、アメリカでは、ここまでやらんといかんのだな、と思い知ったことがあります。

 私は、やむをえないミステイクや、すぐに自分のミステイクを認めてきた場合は、かなりこちらに迷惑や被害があっても、いさぎよく寛大に許してしまう人間なのですが、あきらかに自分に非があることでも、いいわけしてごまかしたり、自分を正当化してくる人間が大きらいですから、そういう人間には、一歩も引かないで、とことんやります。皆さん、アメリカでは、こういうケースは一歩も引き下がってはいけないですよ。いうべきときは、堂々といってください。そうでないと、どんどん、日本人をなめてかかってくるからです。面倒でいやなことですけどね。

 もちろん、そういう自我の肥大したひどい性格ブスのスチュワーデスばかりではありません。そのあと、そのスチュワーデスの言動を思い出すたびに、むかついていたのですが、成田空港が近づいてきたときに、皆が、シートベルトを着用になった際、ある年配の黒人女性の乗務員が、近くのお客さんに、「これから、まだサンフランシスコまで行くんですか?長旅で、たいへんですね。」などと声をかけている風景が、なんとも人情味があって、しばしいやな気分が癒されたものでした。

 ユナイテッド航空は、すでに2002年に経営破たんし、倒産した航空会社です。一時期、政府に援助を求めて見事断られていたようです。それなのに、なぜ、今もまだ飛んでいるか実に不思議なのですが、どこかが金を出してきたのでしょう。倒産した直後は、やや高ピーだったユナイテッド航空の従業員の対応が、バツが悪いためかやわらかくなり、いつもより親切になったので、やはり人間はすこし苦労したほうがいいな、と思ったものですが、最近は、やたら、CEOが号令をかけて、リストラと経費削減に力を入れているようで、非常に顧客対応が機械的でギスギスしてきています。

 以前は、クレーム・レターを書くといって、問い合わせれば、ちゃんとCEOの名前をおしえたものですが、最近は、無難にカスタマーサービスのところで、マニュアル化されたテンプレートでE-メールで答えて、適当にごまかして安易にすませようとする傾向が感じられ、CEOの名前をおしえません。

 まさに、事なかれ主義の役人のようなサラリーマン根性に、ますます拍車がかかってきたように感じます。とにかく、適当に責任をごまかそうとする傾向が以前より強まってきている感じがします。そんなことをしても、インターネットの時代、検索すれば、CEOの名前などすぐにわかる時代なのに愚かですね。

 ちなみに、現在のユナイテッド航空のCEOの名前は、Glenn F.Tiltonで、President件CEOを務めています。もともとは、あの世界的に有名な石油のメジャー、Chevron Texacoの副社長をつとめたことのある石油屋さんですね。お客のためのサービス業などは経験していないようですね。

 石油屋さんなら、ユナイテッド航空のサービスが以前にも増してどんどん悪くなっていく理由も分かるような気がします。倒産企業に、あぶく銭を持っている石油資本が押えておくとウマ味があるので、お金でも出して存続させているんでしょうか。どうもブッシュ家もからんでいるような匂いもします。また、最近うまく経営の帳尻を合わせてか、ナスダックに上場したようですが、UA従業員の組合からの激しいCEOあての抗議文書も公開されているようです。どうも顧客のことより、会社のマネーゲームが優先され、ごちゃごちゃな内部事情は、もうぐしゃぐしゃみたいです。瀕死の末期がんの患者に荒療治の大手術しても、もはや命が助かるとはとても思えません。投資家から金を集めるための演出のような気がします。顧客を軽んじてばかにし、むげにあしらえば、いずれ、結局、世界中の顧客から見捨てられるだけでしょうね。


 ユナイテッド航空から不当な扱いを受けたら、どんどんこの最高経営責任者CEOあてにクレームのレターを、十分なエビデンスをつけた上で、直接、本社宛に出したらいいですね。客の直接の現場の声を伝えることなくしては、あたりまえなレベルにすらサービスが向上することはないでしょう。

 その昔、一時期、ユナイテッド航空では、良いサービスをした乗務員には、乗客が、色のついたサービス評価カードを、降りる時に当人に手渡し、その枚数に応じて、より特別なボーナス手当てを与えることを実施し、乗務員が競ってサービスの質が向上させたという実例もあるようですから、今のようなやる気のない警察のようなサービスは工夫次第で改善する余地があるのではないでしょうか?

 ユナイテッド航空のサービスの悪さを感じている人は、他にもけっこういるだろうと思い、Google検索で「United Airlines Bad Service」というキーワードを入れて調べて見たら、2006年7月25日時点での検索結果で、なんと1630万件ものサイトがヒットしました。

 「United Airlines Terrible Service」で検索したら、260万件ものサイトがヒットしました。

 以前、キャッチフレーズの売り物だったFriendly Skyという言葉も最近聞かれなくなったので、「United Airlines Unfriendly Service」で検索すると、18万6000件もヒットしました。

 乗客に敵対的な言動をする無礼な乗務員も、ここ2年くらいで増えてきたので、「United Airlines Hostile Service」で検索してみると、まさかあるまいと思ったら、64万9000件もヒットし、驚きました。

 すべてのサイトがユナイテッド航空への不満を示すものばかりとは思いませんが、かなり世界的に、ユナイテッド航空に不満を持っている乗客が多いことは、この検索結果を見てみてもおわかりになるでしょう。私だけが、わがままで文句を言っているではありませんよ。

 ユナイテッド航空は、なんと有楽町にあったメイン・カウンター・オフィスまで閉鎖してしまい、成田空港内のオフィスだけ残して、電話とメールだけの受付にしてしまったようですから、経費削減のための合理化というか、顔を見て顧客へのサービスをするつもりなど、ないというか、ますます顧客を大切にしない機械的で効率だけのマニュアル的対応が増えることでしょう。

 でも、顧客を大切にせず、顧客を無視した機械的な「旅客サービス業」が、今後まともに再建して、正常に生き延びることは、かなりむずかしいのではないかと感じています。どうもあのような巨大な組織内部では、あのエンロンのような腐敗が、悪性がん細胞が増殖するかのようにおこっているのではないかという気配も感じます。 

 なぜなら、重大な病気の進行の前には、かならず軽微な初期症状が、いろいろな何気ないところにあらわれてくるからです。

 自分の側に明らかに非があるような場合でも、自分が責任を認めたくないがために、平気で相手のせいにして、自分を正当化しようとする自意識過剰型の自己肥大反応は、観察していると、このフライト乗務員の例でも顕著なように、表面だけアメリカナイズされたアジア人や日系人に、よく見られ、むしろ、白人や黒人には、ここまで極端で愚かな対応は見られないのが特徴です。

 このことは、すこし英語ができると鼻にかけて高ピシャな態度を取り、何かあると、いいわけばかりする東南アジアの国々の5星ホテルでも顕著にその傾向が出ております。英語が少しできても、えらいわけでもなく、そういうことを鼻にかけて米国のトラの威を借りて威張るのは、まともな米国人から見ても、愚かに見えます。

 英語が少しできたり、米国ですこし暮らしたくらいで、何かを勘違いして鼻にかけるような人物は、圧倒的にアジア人に多いですが、そんなものは、非常にみっともない植民地根性にすぎないと、私は、苦々しく思っています。

 ひとことでいえば、米国かぶれは、本当にアジア人の心と精神を、とことんだめにします。

 こういう米国の表層のツッパリだけをアジア人や日本人がまねると、カリカリした自己主張だけの自意識だけがやたら肥大化した、柔らか味のないどうしようもない自己中人間になるようですから、ゼッタイ日本人の若い人にマネしてもらいたくありません。

 アメリカという国は、極端な例をあげれば、自分の子どもが学校で成績が悪いのは、どうも、うちの子をとりあげたあの産婦人科の医者が悪い、といって平気で、訴えることもまかりとおってしまう、ある意味で非常に狂った国ですので、精神面では、くれぐれもアメリカのマネなどしないことです。すご腕の弁護士につぎこむ金を惜しまなければ、そういういちゃもんつけられた医師の方が、本当は無実なのに、裁判で敗れることなど、しばしばあります。ですから、米国の産婦人科は、自分の身を守るために多額の保険に入っているのが通常です。

 「衣食足りて礼節なし」の米国の上っ面ばかりをマネすれば、マナーも礼儀も精神性もモラルも、どんどんだめになり、人の迷惑などどうでもいいと考えるような自分勝手な利己的我欲肥大型人間が増えてしまうことが実感として感じられるがゆえに、フライト・サービスにおける顕著な例をいくつか挙げて説明を試みました。このことは、くわしく書けば、1冊の本になってしまうと思いますので、この辺でやめておきましょう。 
  

Posted by otsukako at 02:01Comments(4)TrackBack(0)

2006年07月12日

モンゴル少女の人生に見る、人間の生老病死の現実のドラマ

 このブログの目的は、おもに経営者とその家族の健康管理と「命もうけ」について役に立つような情報や発想について、わかりやすくお伝えすることです。

 ですが、単に健康のことを書いても、みのもんたの番組を見て鵜呑みにした主婦が、あわててスーパーに苦瓜を買いに行くような、熱を帯びた一時的なブームみたいな知識ばかりを提供することになってしまっても、私自身もつまらないので、だんだん人生全般、生きること全般へのヒントについても、書きたくなってきました。

 考えてみると、医療や健康の問題もまさに人間学の問題に大きく重なってきますね。

 実は、1ヶ月ほどアジア方面の海外に出張していて日本にいませんでしたが、海外に出るたびに日本人や米国について考えることがあり、そのことを書こうかと思ったのですが、あまりにも書くべきことが怒涛のごとくありすぎて、書き出したら止まりそうにないし、今書くと、心にたまった憤りや怒りをそのまま書いてしまいそうで、読者の方が不愉快に感じてもいけないな、と思いとどまり、もう少し、熱い気持ちがおさまってから、うまく切り口を考えて書いてみようと思っています。

 そのテーマをひとことでいえば、世界を見てきて実感する米国人や日本人の「衣食足りて礼節なし」の実態についてです。さらにいえば、「アメリカの上っ面の表層だけを見て、そのマネをすれば、アジアや日本の心と精神がとことんダメになる」という強い実感です。もちろん、アメリカのすべてをきらい、否定するわけではありませんよ。いいところもありますから、正しく説明するのは、かなりたいへんなのです。

 このことは一部のほんとうに教養も人格も深い少数の米国人が一番よく知っています。私の研究所のブレーンとして国際特別顧問をしてくれている米国人などは例外中の例外とも言えるほど世界的な視野と洞察を持った、人格、能力ともどもスーパーハイクラスの人たちですから、あたりまえのように米国の腐りきった病気を理解しています。

 簡単に言えば、高校生がライフルを乱射して同級生を殺しまくる国など、米国以外どこにもないこと、実際に人を殺した事実があっても、黒を白にしてしまう狡猾で高額な弁護士により、黒人人種問題に巧みにすりかえられ、刑法上無罪になってしまうようなことが平然と行なわれる国。こういう精神性のレベルのとことん低い国をゼッタイに表面だけあこがれてマネるな、という叫びにも似た思いです。アメリカの表面をマネすると、アジアの若者の心と精神と体がどんどんだめになってきている感じがしています。実はもう日本の50〜60代のマナーなきオバタリアン世代の人たちも相当あつかましいほどにいかれていますが。

 アメリカを知れば知るほど、アメリカのいいところもわかると同時に、どうしようもないほどに腐りきったところもわかってきます。アメリカを単純に美化して作り話的に虚構化し、自分が儲けるために巧みに高く日本に売り込んでくるような誇りなき狡猾な日本人には、へどが出る思いがします。 いずれ気持ちがおさまったらくわしく書きたく思います。

 さて、最近、帰国してぎりぎり間に合って、私の長年の友人である冒険家で医師である、グレートジャーニーで有名な関野吉晴氏がまとめたドキュメント映画を見てきました。

 関野氏が、グレートジャーニーの途上、モンゴルで出会った遊牧民族の少女との出会いと別れについて、少女の人間的な成長をも追いながらまとまたドキュメント映画で、人生と、それにまつわるやるせないまでの人間にまつまる生老病死の問題が、現実のドラマとして実に淡々と、それでいて深く心に突き刺さるような映画で、これから、日本全国各地で自主上映されてくると思うので、皆さんにご覧になることを心からおすすめするしだいです。

 ストーリーはここで書いてしまうと、つまらないので、あえてくわしく書きません。ただ無条件な本物の人間のまごころや親切心、といったほっとするものにめぐりあえるでしょう。それでいて、つまらない日本や米国のテレビドラマや映画よりも、現実のドラマはきびしい展開を示し、そのことが私たちの心に突き刺さってくると思います。

 その映画の名前は、そのモンゴルの少女の名前を取って「プージェー」(Puujee)です。

 海外出張中、友人に紹介しておいたところ、非常に魂を揺さぶられるほどに感動してくれたようで、口から口へと映画のことが広がっていっています。

 関野さんは、おとなしい物静かで淡々とした人ですが、普通の人では考えられないようなじん常でない過酷な旅をしていながら、それを、あたかも新宿、渋谷にちょいと行ってきたような感覚で淡々と話してしまうじん常でない原始人みたいな人ですので、たいていの人がだまされます。

 本当の冒険家といわれる人は、意外に淡々として多くを語らない物静かな人が多いようで、村上ファンドの村上氏のようなモノ言うおしゃべりではないようです。

 まったくの余談になりますが、あの事件も、自分の金をてっとりばやく安易に増やそうと村上氏に破格の金を背後から出していた日本のサラ金会社の欲ぼけジジイたちのほうが、はるかにあくどい巨悪のように見えますね。

 だいたい、たかがサラ金会社ばかりが黒字続きでえらそうな顔をしているような国に成り下がった哲学とモラルなき日本は、精神面では完全に堕落・没落してきたような気がしますし、かつて世界中の人々を魅了した日本精神や大和魂は、もう影もない感じがします。

 別に儲ける、利益をあげることが悪いとはまったく思いませんから誤解しないでくださいね。

 ただ、人の迷惑もかえりみず自分たちだけの利益しか考えていないような輩には、かつての渋沢栄一や安田善次郎、本多静六、浅野総一郎、といったスケールのでかい和魂洋才の日本の近代資本主義を作った先輩たちは、大いに嘆くんじゃないでしょうか。

 また、米国の占領下にあっても、日本人としての誇りを捨てず、人としてのプリンシプルを曲げず、非礼な態度をとったマッカーサーを叱り飛ばした白洲次郎のような人物なら、非常に怒るでしょうね。(PHP研究所発行「歴史街道8月号」に、その痛快な白洲次郎氏の特集がされていますから、是非、お読みください。)
 
  
Posted by otsukako at 05:53Comments(1)TrackBack(0)