2005年05月27日

花粉症対策の続き−6

 少し間が空いてしまいすいません。気の向くままに、しかし、できるだけわかりやすく、すぐに役立つよう、書いておりますので、忙しいときや気の乗らないときは、ときどきストップいたしますので、ご了承ください。

 花粉症対策のなかで、以前に、次のように述べました。

「睡眠不足、夜更かしは、自律神経を弱め、疲労させ、一種の自律神経失調症をひきおこします。そのことが大きな原因の土台となってアレルギー症状を誘発・促進します。 」

 たかが睡眠とお思いでしょうが、睡眠の「質」「量」「リズムサイクル」「満足度」は、免疫系のはたらきに、多大な影響を与えています。

 免疫系とは、生体のホメオスタシス(恒常性維持)、すなわち、ダイナミックに変化する生体内環境の平衡状態を保とうとするはたらきや、体の本来持つ自己治癒能力のなかで、もっとも活躍しているシステムです。つまり、細菌やウィルスなどの外敵に対して体を防御するようにはたらく、体の抵抗力と考えるとわかりやすいでしょう。

 最近の研究では、自律神経系のはたらきと、この免疫系のはたらきに密接な関わりがあることがわかってきています。自律神経系とは、無意識のうちに生体のコントロールを行なっている神経のネットワークのことで、大ざっぱにいうと、体内にある器官や組織を拡げたり縮めたりという調節機能を、交感神経と副交感神経のペアでやっているということです。

 実は、昼と夜では、この自律神経のはたらきが大きく異なっています
 昼間は、どちらかというと、交感神経が優位にはたらいていますが、夜になると、副交感神経が優位にはたらいています。ようするに、そういう本来の生体のリズムサイクルがあるわけです。ちょうど、その交感神経と副交感神経のリズムサイクルの切り替えは、波のようで、昼と夜で、さかんにはたらく神経が見事入れ替わります。

 昔は、日の入りとともに、休息に入り、夜明けとともに、活動を始めるという大自然のリズムのままに、人間は、早寝早起きだったのですが、電気の発明で、夜でも光を使えるようになり、夜になっても、人間は遅くまで活動できるようになりました。

 さらに、ここ数年で、テレビゲームや、インターネットの普及により、深夜まで、何かとパソコンを使っているようなケースが増えました。24時間やっているコンビニなどの影響もあり、多くの若者には、夜更かし族が多いです。また、都会に住んでいると、夜更かしになりやすくなります。

 そうすると、当然、本来の自律神経系の交感神経と副交感神経のリズムサイクルの波は、その切り替え時刻が、どんどん後のほうにずれこみ、うまく切り替えがいかないようになってきます。

 すると、全身の調整・調節役をやっている自律神経系のはたらきは、本来のようにうまく調節機能を果たしにくくなってきて、無理な適応に、疲れをため、自律神経失調という状態になります。ようするに、自律神経が疲れて弱ってへたばってきてしまうわけです。

 となると、自律神経のはたらきが乱れ、弱れば、その影響は、もろに、免疫系のはたらきの乱れや低下になってあらわれます

 その証拠に、たとえば、ちょっと薬を塗ればよくなっていたような水虫の人が、夜更かしをして睡眠不足になったとたん、薬を塗っても治らないほどに水虫は悪化してしまいます。なかなか治らなくなる。

また、逆に、アトピー性皮膚炎の人でも、夜更かしをやめ、早寝早起きを実行したとたん、皮膚の状態が、それだけで、以前よりずいぶん状態が良くなるなどということが、実際におきます。

 みな、自律神経系のはたらきに、関わっています。

 さらに、癌細胞は、夜中に進行すると、いわれています。

 また、最近、多くなってきた「うつ病」も、自律神経失調で、夜更かしの人ばかりです。

 私も、原稿の締め切りに追われているときや、ひとりで落ち着いて集中したときは、ついつい夜遅くまでやってしまうこともありますが、どうも、東京にいると、そういう風になりやすいようで、地方や田舎の方に行くと、自然に早めに休むようになるので、おもしろいものです。

 でも、健康のため、夜遅いのは、やはり良くないようです。私も親しい友人から、ときどき注意されるので、思わず、反省。たしかに睡眠不足が続くと、風邪などひきやすくなりますしね。

 とくに、花粉症のようなアレルギーの症状に苦しんでいる方々は、思い切って、早く寝て、たっぷり寝て、早めに起きる、というリズムを作り出すと、自律神経系の本来の自然なリズムサイクルを次第に取り戻し、自律神経系のはたらきがだんだんうまく調整され、免疫系の異常で過敏なはたらきをだんだんおさめていくよう作用します。

早寝早起き、たっぷり深く眠る、のは免疫のバランスを取り戻す要のようです。

 けれど、花粉症にひどい症状に悩まされている人に、出版社の編集者が、かなり多いのは、締め切りに追われるストレスといい、締め切りのために夜更かししやすい環境にあることといい、まわりの追いまれた環境にうまく適合して、自分の無理のないペースを作り出していくには、かなり知恵と工夫が必要かもしれません。

 私も医学ジャーナルの編集主幹なるものを、5年間やらざるをえない状況に追い込まれたときがありますが、締め切りをいつも意識する生活は、自律神経系と免疫系のはたらきによい生活環境とは、とてもいえなかったので、実感として、よくわかります。

 だからこそ、簡単な知恵を生かして、あえて工夫して、いやな花粉症を少しでも改善してもらうきっかけになることを、願っています。



  

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2005年05月19日

花粉症対策の続き−5

 花粉症対策の続き−4の内容の補足をします。

 酸化した油がとくに、花粉症に限らず、アレルギー症状によくなく、症状を悪化させることを先回書きましたが、そのとき、揚げ物、天ぷらなどに注意、と申し上げました。

 ここで忘れてはいけないのは、知らず知らずのうちに摂っていて、あまり食事として口に入るものとは認識されていない間食です。

 とくに、ほとんどのスナック菓子類は、ポテトチップを酸化した油のかたまりの筆頭として、油を使い、揚げていますから、それらをとれば、当然、花粉症の症状は悪化します。ファースト・フードなどにつきもののフライドポテトなどもそうです。また、多くのインスタント食品もそうです。

 間食のお菓子を摂りすぎるあまり、子どもが、きちんと食事を摂らないで、間食のお菓子だけで、おなかが一杯になってしまうという現象も、日本のみならず、東アジア、東南アジアの国々で見られます。

 酸化した油と、白砂糖をきっぱりやめただけでも、ずいぶん生活習慣病の予防になるだろうな、と感じることがあります。

 車のガソリンでも、車に合わない燃料を入れれば、黒い煙を出したり、不完全燃焼をおこして危険ですし、安全に走ることができません。人間の体もこれと同じです。

 もっと、デリケートな人間という生命体なら、なおさら、まちがった燃料を入れれば、体は悲鳴を上げて、それに対して反応し、体に警告を発します。この警告のシグナルのひとつが、花粉症をはじめとするアレルギーであると、お考えになってください。

 ゆえに、問題の根本を土台から変えることなくして、症状を薬の力で無理矢理押さえ込むような、対症療法を行なっても、一時的な緩和はあっても、まず、本当の改善は見られないことは、花粉症の患者さんが、いろいろな病院、医師をめぐっても治らないままでいる事実を直視すれば、おわかりになりと、思います。

 よく考えてみると、実は、病気というものは、まだ症状が表に表れているほうが軽いもので、重症なものほど、無自覚なまま、何の症状もないまま進行し、気がついたときは手遅れ、ということが多いものです。などが、その典型的な例でしょう。

 ですから、症状が不快でたとえ苦しくとも、まだ、免疫がはたらいていない免疫不全よりは免疫が過敏に反応して、異常でもはたらきすぎているアレルギーの方がマシということもいえるかもしれません。



  
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2005年05月18日

花粉症対策の続き−4

さて、花粉症対策として、少しでも症状をやわらげたり、改善するために、身近にすぐできることの内容についての続きです。

玉子と肉などの動物性脂肪・蛋白質を、花粉症の季節には、徹底してカットしてしまったほうがいい、ということですが、これも、くわしく説明していくと、ほんとうに、かなり長く専門的になりすぎてしまいますから、ポイントだけを、簡単に書きます。

とくに、何より花粉症のようなアレルギーに悪いのは、動物性の脂肪、それも、酸化してしまったようなアブラ(過酸化脂質)であります。とことんアブラの摂り方に注意してください。

今日、あきらかに現代の日本人は、総じて動物性脂肪・蛋白質のとり過ぎ、はっきりいって、過剰です。それにくらべ、緑黄野菜の摂る量が少なすぎます。

玉子は、ふつうスーパーで売られている玉子は、鶏に、ホルモン剤を与えて、明かりをつけっぱなしにして眠らせず、機械のごとく24時間効率よく玉子を、「生産」させているような、残酷な生物工場から、出荷しているものが多く、ケミカルなものが濃縮して含まれているばかりか、ひよこにならない無精卵が多く、非常に不健康、不自然なものとなっています。

ですから、小学生・中学生の男の子どもで、女の子のように、おっぱいがふくらんできたような子どもがいるのですが、たいていは、そういうホルモン剤をぶちこんだ玉子のたべすぎです。いわゆる女性ホルモンに類似したケミカルな物質が、濃縮して玉子に入っていると考えてよいでしょう。その証拠に、胸のふくらんでしまった男の子に、玉子を食べるのを完全にやめてもらうと、ウソのように、胸のふくらみがひっこんできます。

また、玉子は、栄養価は高くとも、とりすぎるとコレステロール過剰になることは、かなり広く知られている事実です。

いや、玉子は、そんなに食べていないよ、という人も、実は、野菜サラダに、サウザンドアイランド・ドレッシングをたっぷりかけ、お好み焼きには、からしマヨネーズをたっぷりとかけ、コンビニおにぎりもツナマヨネーズ、また、サンドイッチにも、いつのまにか、たっぷりマヨネーズ類が入ってきていますね。みんなマヨネーズ類は玉子から作られています

せっかく美容のためと、サラダをたのんでも、サウザンドアイランド・ドレッシングをたっぷりかければ、油したたる大きなビーフステーキよりも、コレステロール過剰になります。

実は、体内の血液と粘膜を汚す最たるものが、この脂肪類で、むずかしげな言葉を使えば、飽和脂肪です。ようするに、ラードみたいな、かたまりやすい油ですね。それが、空気に触れ、酸化したものだと、最悪。過酸化脂質という、からだのさびのようなものをため込んでいくことになります。

こういうものが血管の動脈硬化をすすめて、心臓病の狭心症や心筋梗塞につながる原因になることは、ここ数年、ドロドロ血サラサラ血という表現が一般化したように、かなり常識になりつつあります。

さらに、血液のなかでおきている抗原抗体反応などの免疫反応とは、まったく異なった免疫のはたらきが、腸、とくに小腸に多く集中して存在していることが、「粘膜免疫」として、最近わかってきています。そこで、はたらいている免疫のはたらきの中心となっているものを、ちょっと、むずかしげな表現になりますが、「γδ(ガンマーデルタ)T細胞群」といいます。

実は、体内の粘膜に関しては、このはたらきが大きな意味を持っていることが分かってきています。

一人の人間の小腸は、織り込まれて、しわしわになることで、栄養を効率よく吸収できるよう絶妙にデザインされており、その粘膜組織を、1枚の平たい表面にすると、なんとテニスコートぐらいの広さになることが知られています。すごいですよね。

そういう場所に、次から次へと、ラードのような油が、汚れた油がそそぎこまれて、表面が、べったり脂質で汚れてしまったら、どうなるでしょうか?

からだの免疫系は、相互に協力しあいながら、なんとかできるかぎり、排除しようとはたらくでしょうし、そう反応しようとします。そういうことも、過敏な免疫反応を生む要因のひとつと考えたほうがいいと思います。そういう汚れた腸から吸収された栄養物は血液を汚しもします。

過剰な脂質の粘膜表面への滞積は、その粘膜表面の細胞に突然変異をもたらし、癌化することがあることも、最近の研究でわかってきたようです。

花粉症のような、アレルギー反応が強く出ているときは、花粉だけのせいでなく、からだ全体の免疫のバランスがおかしくなっていて、過敏に反応するようになっていますから、こういう部分にも眼を向けなければなりません。

とくに、あらゆるアレルギーによくないのは、揚げ物、天ぷらなどの、あぶらもの、すなわち、酸化した油を多く摂りやすい食事です。

植物性の油でも、酸化しやすいものが多く、植物性の油だからいいともいえません。マーガリンなど、要注意です。
こういう過酸化脂質(からだのなかのサビ)が、アレルギーの大きな原因のひとつだからこそ、サプリメントなどで、強い抗酸化力を持つ、抗酸化サプリメントなどを摂ると、症状が軽減したり、治まるような場合があるわけです。

こういうこともあって、花粉症の季節になって、花粉症の症状がひどく出るような人は、とりあえず、荒れ狂う馬を、なだめるようにして、過敏に異常に生体の免疫系が反応しすぎているのを、なだめる手段をとることが賢明です。

その鍵のひとつは、揚げ物、てんぷらなど、油を多く使う料理をキッパリお休みし、玉子、動物性脂肪・蛋白質を、やはり一時、きっぱりカットし、強い抗酸化作用を持った繊維質の多い緑黄野菜やきのこ類を、たっぷりふんだんに摂り蛋白質も植物性蛋白質中心に豆腐、納豆などで摂るようにして、さらに、できたら、未精白の穀類を主食にして、ごはん類をしっかり摂ることです。あたりまえのように見えますが、この基本がなんの療法をやる上でも大切。

そういう意味では、洋食ではなく、和食中心のメニューが一番でしょう。

こういう、ささいに思える、一見簡単で何でもないように思えることを、徹底して行なうと、まさに、「小さなちょうつがいを使って、大きな扉を開ける」ようなことも、体験されると思います。簡単に見えることのなかに、奥深い意味があります。

もちろん、現代は、眼に見えないところで、環境汚染がいたるところで、進行していますから、そこから、ものを食べ、そのような環境に生きている現代人の生命は、そのような生体の反応をして、生体内外の環境異常を訴えるしかないもかもしません。

よく観察し、よく考えていくと、かなり複合的な要因が絡んでくると思います。環境を直接じかに体内に入れるのは、口に入れる食べ物ですから、そこを注意するもの、身近で強力な対策のひとつになります

花粉症が蔓延している季節の真っ只中の最中、マスクをかぶりながら、焼肉レストランに列をなし、若い人たちが安い牛丼屋をにぎわし、乳製品も取り放題、アルコールも一時やめることもない現状の姿を見ていて、これでは、何やっても、花粉症のアレルギー症状が、いっこうに良くならないのは無理ないな、と痛感したことがあります。肉類の摂りすぎは、癌へのリスクも高めます

だって、文字通り、火に油をそそぐようなことをしてしまっているのですから、症状がおさまるわけがありません。

また、メンソール類を含んだ、鼻をスースーさせるスプレーなども、一時的な、さっぱりすっきりしますが、常用すると、鼻の粘膜をさらに弱めてしまいますから。要注意です。

ステロイド剤などは、あくまで短期に限ってのもので、長期にわたって使用すると、それなしではいられないよう薬に依存してしまい、どんどん強いものを使用せざるをえなくなっていきますので、極力、避けた方が、賢明です。



  
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2005年05月16日

実際にあったウソのようなホントの話

 実際にあったことなのですが、比較的かるい花粉症の患者さんが、私の友人の耳鼻咽喉科の女医さんをたずねました。

 その女医さんは、頭頚部(ようするにアタマからあご、首筋にかけての部分と考えてください)の、非常にむずかしい手術を平気でやってしまうというすご腕の女医さんなんです。人柄も良いし、患者思いでもあります。

 さて、その女医さんに、診察室で面会した、その患者さんは、思わず、彼女の様子を見て、こういいました。

 「先生、かなりひどくて苦しそうですが、大丈夫ですか?あまり無理しないほうが…」

 実は、その女医さん、自分がひどい花粉症で、眼は真っ赤にはれ、鼻も詰まって苦しそうで、先生自らぶ厚いマスクをして、苦しそうに診察していたんですね

 つまり、自分の方が、患者さんより、ひどい花粉症の症状に苦しめられていたわけです。それで、かるい花粉症の患者さんの方が、思わず、その重症の花粉症の先生に、同情してしまったというわけです。

 えらそうなふりして、自らひどい花粉症であることをかくさないで、花粉症の患者さんの診察にあたる彼女の正直さと腹の据わったところは、逆に感心もしますが、とはいえ、治す指導をする医師の側が、それでは、正直いって、あまりたよりにならない感じですよね。

 こういうケースって、意外に、医療者の側にすごく多いですから、知っておいたほうがいいと思います。

 たとえば、アトピー性皮膚炎にくわしい皮膚科の専門医のところには、当然、アトピー性皮膚炎の患者さんが治療をもとめて来るわけですが、その皮膚科医師のお子さんが、実はひどいアトピー性皮膚炎で、治らなくて困っている、というようなケースはけっこう多いのです。

 こういう医療の現場の現実のパラドクスを知っておくことも、自分や家族に何かあったとき、最善の方法を選択するための知恵のヒントになると思います。



  
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2005年05月15日

花粉症対策の続き−3

 さて、花粉症対策の続きをつづけます。こうひとつひとつ、むずかしい専門用語など使わずに説明すると、簡単そうに思えることのなかに、けっこうそれなりの意味があるんだな、と感じられるのではないでしょうか。

 最近の花粉症の症状に苦しむ人、とくに女性の方々が、圧倒的に摂りすぎているな、と感じるのは、乳製品です。喫茶店などで、ミルクをコーヒーにたっぷり加えてのカフェラテやカフェオレ、紅茶にたっぷり加えてロイヤルミルクティーなど、しゃれっ気を出して注文する人は、見ていて多いですね。

 そこに、ケーキやアイスクリーム、チョコレート、クッキーなどが加わります。また、栄養のためにと、朝、牛乳を飲む人も多い。さらに、美容、健康のためにと、ヨーグルトを、ひたすら食べている人たちが、けっこういます。

 さらに、太るからやめたほうがよさそうなのに、ピザなど、チーズをたっぷり使ったものを好んで食べる人が、かなり多いように見受けます。これは、日本だけでなく、他のアジアの国々でもそうです。東洋人は、心理的にどうも自分たちの文化にない西洋のものをしゃれっけをだして食べてみたいかもしれませんね。女性の場合は、そこにおしゃれな美意識がからむようにも思います。

 ここでおぼえておいていただきたいのは、日本人は、農耕民族のアジア人であり、ヨーロッパのデンマークのような酪農国の民族とちがう風土・環境のなかで、ずっと生きのびてきた民族ゆえ、肉食民族のヨーロッパ人よりはるかに腸が長いのです。だから、乳製品など繊維質のないものを消化吸収するには、あまり適していません。もっと繊維質の多いものを消化吸収するに適しているのです。

 また、きびしい自然環境のなかで乳製品などの加工食品を作って食料としてきた歴史の中で体を適応させてきたヨーロッパ人とちがい、いわゆる乳糖を分解する酵素を、腸にあまり持っていないようなのです。

 とすると、うまく分解できず、きちんと消化吸収できないと、ちょうど、からだのなかにたまったカスのように、体内で異物として認識されやすくなります

 これは、他の食べ物にもあてはまることで、たとえば、ゴミ焼却炉に適量なゴミを持っていけば、すっかり燃えて、あとには少しの灰が残るだけですが、たくさんのゴミをいっぺんに持ち込んで燃やそうとすれば、不完全燃焼のままゴミがそっくり残ってしまう現象とも、よく似ています

 ただでさえ、現代社会では、運動不足で、おつきあいなどの外食つづきで、ついつい食べ過ぎになる傾向があります。体の中で十分に食べたものが燃焼しきっていないで、燃えカスが残っている人が、かなり多いのではないでしょうか?
 
 そのようなからだでうまく分解できないもの、体の中で異物として認識されるもの、ちょうど燃焼しきれない燃えカスのようなもの――それらは、からだのなかで、いわゆる、からだのなかにとどまってはいけないもの、もしくは、体内毒素として、からだが認識するようになります。

 当然、生きている体は、そういう体内毒素を、体の外に排除しようとして、生体の反応をひきおこします。そのような不完全燃焼物のような体内毒素は、あるときは皮膚の表面から、あるときは気管支の粘膜の弱いところから、あるときは、他の弱い粘膜から排除しようと集まり、そのさらに弱まった粘膜の部分が、ちょうどヒリヒリする弱まった皮膚のようにさらに過敏に刺激に対して反応するようになります。

 このような生体の反応が、ぜんそく、アトピー、花粉症というような、それぞれのアレルギー症状となって出現していると考えることはできないでしょうか?

 すなわち、私たちは、花粉をあたかも敵のように考えてしまっていますが、あくまで、花粉は、もともと弱っていた粘膜がさらに炎症を起こしはれるような刺激を与える引き金として誘因になったとでもいうべきで、そういう過敏なアレルギー反応を示さざるを得ない状況になってしまっていた、生体内の環境の方にこそ、根本の原因があるのではないでしょうか

 ゆえに、花粉症の症状が出やすい人は、花粉症のシーズンに、徹底的して乳製品をきっぱり断つだけでも、アレルギーの複合的な根本原因のひとつをなくすことになりますから、思いがけず、いつもより症状がひどくないな、とか、いつもより軽いな、というようなからだの変化を現実に味わう確率が高まると思います。もちろん、症状の程度、体質のちがいなど、人によって個人差があります。

 このことは、やってみて体験してみなければ、なかなかわかりませんから、是非、お試しください。

 私の体験でいえば、今から18年前、別に花粉症の症状のまったくなかった私が、ロンドンに2週間近く滞在した折、急に花粉症のような症状が出だし、くしゃみが出てしょうがなくなくなり困ったことがありました。自分でも驚いたものです。

 なぜか、冷静に元の原因を考えたあげく、そういえば、ロンドンに来てから、しゃれっ気を出して、本場イギリスの紅茶をミルクと砂糖をたっぷり入れて、毎日何杯もミルクティーを飲むようになっていたことに気がつきました。(そうそう、あまい白砂糖も粘膜を弱くすることをいうのを忘れていました。 補足しておきます。)

 そこで、紅茶に、ミルクと白砂糖を入れるのを一切やめたところ、たちどころに、そのようなくしゃみをしなくなったという体験がありました。

 一時的なアレルギーの原因になっていたものを、きっぱりやめたので、その症状がおさまったと考えていいと思います。 

 日本人の間に、急激にアレルギーの人が増えてきた理由に、今まで、日本人があまり摂らなかったのに、戦後、急激に摂りだした乳製品を、大きな原因のひとつに数えているのは、別に私だけではありません。

 今日、CNNのラリーキング・ライブという世界212カ国の国々に放映されているグローバルなテレビ番組に数十回登場し、1997年、国際的ニュース情報誌「TIME」の表紙にもなったことのある、世界的に有名な、アリゾナ大学医学校教授 アンドルー・ワイル博士は、私の十年来の友人ですが、彼も以前からハッキリ指摘していました

 博士は、私の最初の本「人のからだは、なぜ治る?」に、ありがたい序文を書いてくださったのですが、今考えると、たいへん幸運、かつ、名誉なことであったと痛感いたします。

 アンドルー・ワイル博士の本は、日本語訳でも多く出ていますので、どこのネット書店でも、検索していただければ、すぐに出てきますから、参考になさってください。



  
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2005年05月12日

アルコールにまつわる外科医の名言

 ところで、ふと、思い出したのですが、医者で、とくに外科出身者には、アルコール好きな猛者が多く、驚きますよ。
 また、その発言が、いかにも外科らしくあらっぽい。

 その昔、ちょっと風邪をひき、のどをはらせていたので、ここでアルコールを飲むと、さらにはれをひどくするから、アルコールを控えようと、夕食会の際、外科出身の先生が、こちらのグラスにビールを注いでくれようとするので、やんわり丁寧におことわりしたら、「いやあ、大塚先生、アルコールでのどの消毒をすればいいんですよ!」と、勝手なことをいって注がれてしまいました。もちろん、消毒どころか、翌日、のどがもっとはれて痛みがひどくなり、困りました。本当に外科の先生っていい加減なことを、さももっともらしくいう達人ですね。

 また、あるとき、ある某有名大学医学部外科出身の開業医の先生に、電車に乗るときに、たまたま駅でいっしょになり、何気なく、「なんで外科の先生は、飲んべえばかりなんですか?お酒好きな人ばかりですね?」と聞くと、その先生いわく、「それはねえ…そうやって医者としての良心を麻痺させてるんだよ…」だって!もちろん冗談のつもりでしょうが、「外科医なら、それもあるかも…」と、空恐ろしい真実も感じましたね。

 しかし、それぞれ記憶に残る外科医ならではの名言でした。



  
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花粉症対策の続きー2

 さて、はじめに、花粉症が出ているときはアルコール類(ビール、日本酒、ウイスキー、ワイン、焼酎など、すべて)は鼻や眼の粘膜を弱めて症状をひどくしますから、ひかえないと症状は悪化する、と書きました。

 これはどういうことかといいますと、花粉症をおこしているときは、眼や鼻の粘膜が弱っていて、ただでさえ炎症をおかし、敏感になっているのに、アルコール類を摂ると、さらに、弱い粘膜をはれさせてただれさせ、より一層粘膜を痛めるだけでなく、炎症もひどくしてしまうということです。

 あえて、アルコール類の摂取を、花粉症のシーズンは、きっぱりお休みしてしまいましょう、ということなのです。

 一般に日常的な経験でも、お酒を飲みすぎたあと、急に、くしゃみがたて続けに出て困ったような経験は、どなたにでもおありと思います。これも、ちょうど、かなり多くアルコールを摂ったことで、鼻の粘膜がただれ、弱くなり、外気や外の環境の変化に敏感に反応し、おこるものです。

 また、ただれた粘膜といえば、相当に飲みすぎて、大いびきをかいて寝た後、起きてみると、何かのどにひっかかるので、手でひっぱりだそうとしても、ひっかかったものが出てこないので、よくよく鏡で観察してみると、実は自分の真っ赤にはれた「のどちんこ」だった、などという経験をした方は、けっこうお酒がいける、飲んべえさんに多いのではないでしょうか。あれも、アルコールの摂りすぎで、粘膜がただれて、はれて、だらんとしてしまった例ですね。

 アルコールほど、弱った粘膜を、さらに弱め、はれさせ、ただれさせ、傷つけるものはありません。

 ですから、花粉症のシーズンは、つらい苦しい思いをするよりは、きっぱりアルコール類をお休みして、肝臓もついでに休ませることを考えた方がよいと思います。

 こう見てくると、なんでも悪いのは、花粉のせいにしてきた私たちですが、必ずしも、引き金となっているのは花粉だけでなく、敏感になりすぎている自分たちの目や鼻の粘膜の状態に大きく関わっていることがおわかりになるでしょう。

 カギは、どうも弱った粘膜への対処法にありそうです。



  
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2005年05月11日

花粉症対策の続き−1

 先回、花粉症への身近なやさしい対処法について、お伝えしましたが、なぜ、このような簡単なことが、けっこう、それなりの改善策につながるのか、簡単に申し上げます。

まず、さました、2%程度の自然塩を加えたほうじ番茶で、鼻や眼を洗浄するといい、というのは、それぞれの弱った粘膜が、炎症をおこしてはれているので、その粘膜の表面をほどよく、ほどよくひきしめて(少量の自然塩入りほうじ番茶の持つ収斂性の利用)、粘膜の掃除と強化をする作用が期待できます。塩分濃度は、専売公社の化学合成塩では、生体の粘膜には強すぎて、かえってはれをひどくすることもありますから、かならず自然塩をほんの少量だけ、煮出したほうじ番茶に加えて使ってください。あと、洗ったあとは、いつまでも濡れたままにせず、水分をよくふきとって、空気に粘膜がふれ、乾燥するように、心がけてください。

 また、ヨガなどのやりかたで、塩水で鼻の洗浄をし、のどを通して、口から出す、ということをすすめる方がいますが、鼻が詰まって苦しいときに、鼻の穴の奥までは、ツーンとしてしまって、とてもじゃないが、通せるものではありませんから、決して無理はしないことです。途中までで十分です。さっぱりする程度でやめて、あとは、間をおいてマメにくりかえすことです。

 さらに、その鼻を通す、ほうじ番茶の温度は、さましたものとはいえ、冷たくしすぎると、鼻を通すとき、頭にツーンときますから、ややぬるめぐらいの方がいいかもしれません。眼に対しては、やや冷たい方が気持ちが良いかもしれません。

 これは、あくまで身近なものを利用した応急的な対処法です。時間があれば、使用するのは、一般的な、ほうじ番茶よりも、無農薬のほうじ番茶の方がよいですし、さらには、ほうじ番茶よりも、三年番茶というものが自然食品店にありますから、それを煮出して使用した方が、いわゆる粘膜をひきしめる収斂性が高く、より効果が期待できます。

 このように、簡単そうに見えることにも、微妙なさじ加減があり、コツがありますから、決して、かるくあなどらないで、地道にやってみてください

 また、続きを書きます。地味で簡単に見えることほど、裏に奥深い意味があるもですから、ひとつひとつお伝えしていきます。



  
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2005年05月10日

シンクロニシティー

 3ヶ月ぶりに、神田昌典先生のBlogが今日5月9日に更新され、いつも眼を通していた私は、ひたすらよろこんでいます。それも、なれない初めてのBlog作成にいろいろ悩んだあげく、同じ今日早朝にBlogの初更新をした私は、何かシンクロニシティーみたいなものを感じて、よろこんでいます。
 歴史の70年周期説、非常に興味深く、きな臭い世相の動きに、戦争の訪れを予感させられます。歴史において、きな臭くなって戦争などに巻き込まれる前には、かならず、社会で、節度も限度も知らないエログロナンセンスが氾濫するものです。今の日本が、まさに、そうではないでしょうか。これから、いっきょにきびしい規制ラッシュという逆なことが起こってくると思います。



  
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2005年05月09日

まだ続いている不快な花粉症の対策は?

 まずは、おわびとBlog作成の感想です。ときどき、クリックして、このBlogをのぞいてくださっている方々、ありがとうございます!感謝です。まだ実験段階だったので、誰も私のBlogを訪問する方はいないはずだと思い込んでいましたので、意外で、びっくり、うれしくなりました。

 「Blogは簡単!」という言葉のままに、思いどおりに自分でBlogをデザインしてスタートするつもりが、なかなか一見簡単そうなことがやってみると、むずかしいやら、わからんやらで、いろいろな人に聞いてもわからず、プロ並みの人に代わりにやってもらっても、素朴な疑問をぶつけて突っ込むと、けっこう、あいまいで、実際にやってもらうと「あっ、けっこうむずかしい!」などといわれてしまう始末でした。

 あれこれとまどいながら、なかなかレイアウトの型が思うように仕上がらず、そういう鋳型が決まらないと、文章の内容だけに気分がのせられず、ずるずる試行錯誤しながら来てしまいました。申しわけありません。

 しかし、いろいろなBlog機能のうまい使い方や思い通りの内容の配置は、けっこうむずかしい。一体、どこが簡単なんだろう?IT業界人は詐欺師ではないか?と思いましたね。

 ど素人のために、非常に懇切親切にBlogを、その場で作成する手ほどきをする1日セミナーをやったら、かなり流行るのではないでしょうか。

 デジタル世代だけでなく、まだインターネット未体験のかなり多数のアナログ世代に巨大なマーケットが眠っていますよ。

 ただし、いろいろなセミナーに出かけて勉強してみましたが、Blogおたくみたいな人が講師である場合が多いようで、一般的に人にわかりやすくやさしくおしえるのが、かなりへたくそですから、本当に誰にでもなるほど!と、思えるようなBlog作成体験セミナーを実際に行い、そのクライアントのフォローをして顧客を確実に増やす人がいたら、一人勝ちだと思いましたね。

 さて、ここから本論です。まだ、しつこく花粉症が尾を引いて続いているみたいですね。5月になってからもマスクをかけている人をまだ見かけます。ちょうど、1ヶ月まえに、以前、自分の本を出版してくれた出版社の編集者に、久しぶりにあいさつにうかがったのですが、帰り際に、別の連載でお世話になった他の編集者の方に、裏出口のところで偶然出くわしました。

 それは、なんと、重々しい重装備のマスクをかけておられました。

 私自身は、まったく花粉症はないのですが、花粉症の眼と鼻の不快感をひきずりつつ、締め切りに追われる日々の業務をこなさなければならない、その編集者の立場に、思わず、こりゃ、かわいそうだ!と、心から同情しました。

 そのとき、あまりにかわいそうだったので、細かいことをいえば、きりがないのですが、身近で簡単な花粉症対策のポイントだけ、メールで、おしえてあげました。

 その内容に若干加筆してご紹介いたします。なぜとか、くわしいことは、またいずれお伝えします。簡単そうでも、それぞれを徹底すると、かなり効果がありますから、やってみて体験されることが一番です。ただし、どれを切り離しても効果は半減。3つの項目を、いっしょに徹底して行なうと効果的ですよ。

花粉症への身近なものを使った効果的な対処法

 身近で効果のある花粉症緩和のための手当ては、さました「水分に対して2%程度の量の少量の自然塩」をパラパラと加えた「ほうじ番茶」(黄色い緑茶じゃなくて、煮出すと茶色っぽい方ですよ)で、眼のかゆい場合は、小さなコップ一杯に満たした表面に眼をつけて、眼をパチパチやって洗う。

 くしゃみや鼻づまりなどは、片方の鼻を指で押さえて閉じて、もう一方の鼻の中にズズーッと、そのさました「少量の自然塩入りほうじ番茶」を、すすって洗う。別に鼻の奥まで通さなくていい。それぞれ、ほどよく粘膜を引き締めて、炎症をおさえてくれる。もちろん、熱いお茶でやっちゃだめですよ

 これを毎日やる。できたら1日数回。

◆ヂ臈┐蓮花粉症が出ているときの、アルコール(ビール、日本酒、ウイスキー、ワイン、焼酎など、すべて)アルコール類は鼻や眼の粘膜を弱めて症状をひどくしますから、ひかえないと症状は悪化します。

 また、女性に圧倒的に多い乳製品(ミルク、ヨーグルト、チーズ)の摂取は、とくに日本人がアレルギーになる大きな原因のひとつです。

 それから、玉子と肉などの動物性脂肪・蛋白質。花粉症の季節には、これらを徹底的にひかえてみましょう。

 だいたい細身なのに、ひどい花粉症などという女性は、まず乳製品をいつのまにかかなり摂っているはずですよ。

 これらを一時徹底してひかえると花粉症の症状は、けっこうやわらぎます。これらの背後には、深い深い理由があります。いずれ、アレルギーとはどういうものかについて、眼からウロコかもしれないお話をするときに書きます。

.また、睡眠不足、夜更かしは、自律神経を弱め、疲労させ、一種の自律神経失調症をひきおこします。 

 そのことが大きな原因の土台となってアレルギー症状を誘発・促進します。
 ですから、なかなか多忙の中むずかしいこととは思いますが、ご多忙でも、まずは不快感から少しでも脱却するためには、覚悟を決めて、できるだけ早く眠りにつき、たっぷり十分な睡眠を取ることが肝心です。


 私の好きな言葉に「小さなちょうつがいを正しく付ければ、大きな重い扉でもなんなく小さな力で動かし開けることができる」というものがあります。生命の知恵の健康への活用も、まったく同じです。

また、続きを書きますね。





  
Posted by otsukako at 06:42Comments(0)TrackBack(0)